サウンドトランジット理事会は24日、ライトレールの『ウエスト・シアトル・リンク』延伸計画(WSLE)のルートと駅の建設位置を正式に決定し、最終設計段階に移行することを承認しました。
これから連邦環境審査や連邦交通局(Federal Transit Administration)の審査と承認などのプロセスが必要ですが、これらの審査・承認は、2024年末までに完了する見込み。建設開始は2027年、開業は2032年を予定しています。
ウエスト・シアトル・リンクのルートと駅
ウエスト・シアトル・リンク延伸プロジェクトは、2016年にST3計画の一環として有権者によって承認されたものです。これは、ライトレールを4.1マイル延長し、新たにソードー、デルリッジ、アヴァロン、アラスカ・ジャンクションの4駅を設置することになっています。
アラスカ・ジャンクション駅からダウンタウンのウエストレイク駅間の移動時間はピーク時でわずか16分となり、現在この区間の移動にかかる時間の半分まで短縮できる見込みです。また、この延伸により、駅周辺での再開発が進み、手頃な価格の住宅供給が促進されることや、また、シアトルのダウンタウン側とウエスト・シアトルを結ぶウエスト・シアトル・ブリッジの渋滞や通行止めの場合の新たな交通手段としても期待されています。
建設費用の高騰
しかし、ウエスト・シアトル・リンクの建設費用は、当初の見積もり(昨年の時点で51億〜56億ドル)を大幅に上回る、67億から71億ドルとなっています。
このため、サウンドトランジットは、増加分を補う方法を模索しています。NPR系列のKUOWによると、今週、サウンドトランジット理事会は、助成金や連邦ローン、戦略的な土地の取得、費用効率の改善など、いくつかの資金調達の可能性を示す決議を可決しました。「この決議では、現在同機関の建設・運営費の約63%を賄っている追加の税金について明記されていませんが、「新たな収入源」の検討が含まれています」。