昨年1月にインドからの外国人留学生が警察官の車にはねられ死亡した事件で、今月21日、運転していたシアトル警察の巡査を起訴しない判断をしたとキング郡検事局が発表しました。
調査によると、事故当時、ケビン・デイブ巡査は911通報を受けて事件現場に急行するため、制限時速25マイル(約40km)のところを時速74マイル(119km)で走行し、横断歩道を渡っていたジャアナビ・カンドゥーラさん(当時23)は衝突の衝撃で100フィート(約3m)以上はね飛ばされ、搬送先の病院で同日夜に死亡しました。
シアトル・タイムズによると、リーサ・マニオン検事と事件を検証した上級検察官は、「歩行者を巻き込んだ死亡事故で刑事責任を問うための2大要件である、酒気帯び運転や無謀運転の証拠はなかった」と述べました。また、「法定制限速度の3倍近いスピードで運転していたにもかかわらず、”他人の安全を無視した” 運転をしていたことを証明することもできなかった」とし、過失(negligence)だけでは重罪(felony)を問うには不十分であると解説しています。
今月23日、シアトルのテレビ局 KIRO7が、この事件はシアトル市で「11.58.005.C 過失による自動車運転」(11.58.005.C Operating a motor vehicle in a negligent manner)について審議されていると報じました。これを受け、AXIOS は「重罪には問われないが、過失運転致死傷罪の処罰を受ける可能性がある」と指摘しています。