国務省は4日、キューバが国民を抑圧し、ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領を支援しているとして、キューバに対する制裁措置の一環でアメリカ市民のキューバへの渡航制限を強化することを発表しました。
アメリカ政府はこれまで観光だけを目的とした渡航を禁止してきましたが、今回の措置により、財務省は教育や文化活動といった人的交流での訪問、クルーズ船での寄港、自家用ヨットでの訪問といった、アメリカ市民の多くが利用してきた渡航方法を禁止しました。
この禁止令は5日に施行されたことから、USA Today によると、キューバに寄港することを予定していたロイヤルカリビアンなどのクルーズ会社が航路の変更を余儀なくされていることから、すでに予約している80万人以上の利用客が影響を受けることになります。
2019年の1月から4月にかけてキューバを訪問したアメリカ人は25万7000人以上。その半分以上がクルーズ船で寄港していたとしています。
これは、オバマ前大統領が実現した米国とキューバとの国交回復と制裁措置の撤回などによる関係改善を元に戻す大規模な計画の一環ともされています。
なお、家族の訪問や公式の政府職員による訪問など、キューバ訪問が許可されている場合については、財務省がオンラインで公開している FAQ で確認できます。