今月5日、カナダ最大のアジア系スーパーマーケット 『T&T Supermarket』(以下、T&T)が、同社37店舗目で米国1号店となるワシントン州ベルビュー店をファクトリア・モールにオープンしました。
店舗面積は76,000平方フィート(7060平方メートル)と同社最大規模で、生鮮食品や冷凍食品、カニやロブスターの入った生け簀、アルコール類、スキンケア商品や化粧品、キッチン用品などの商品棚がずらりと並び、ストリートフードの屋台、300数種類の商品を揃えたベーカリー/デリを備えた、ワシントン州で最大のアジア系スーパーマーケットとなります。
前日に行われたプレスイベントには約50人のメディア関係者やインフルエンサーが出席したほか、当日は開店前から買い物客が長い行列を作り、期待の高さが伺えました。
カナダ最大のアジア系スーパーマーケット
『T&T』は、カナダのブリティッシュ・コロンビア州リッチモンドに本社を置く、アジア系スーパーマーケットチェーン。台湾からカナダに移住したシンディ・リーさんがアジア系の食材を幅広く提供するべく1993年に創業し、カナダのブリティッシュ・コロンビア州、アルバータ州、オンタリオ州、ケベック州に36店舗(2024年12月時点)を展開するカナダ最大のアジア系スーパーマーケットに成長しました。
『T&T』のCEO、ティナ・リーさんによると、アメリカ進出計画が具体化したのは約5年前のことだといいます。そのきっかけとなったのは、カナダの店舗駐車場でワシントン州のナンバープレートをつけた車の数が目に見えて増えたことと、地元の常連客が1週間に何度も訪れて少量を買うのに対し、アメリカからの買い物客はさまざまな商品をまとめて購入する姿がスタッフの目に留まったこと。これがアメリカ市場への関心を高めるきっかけとなり、ベルビュー店の開店に至る計画が始動しました。
ベルビューを選んだ理由を聞かれたティナさんは、多様性のある住民構成、優れたロケーション、学校の良さ、不動産価値の高さなどを挙げていました。
アメリカ・ワシントン州・キング郡の規制、コンプライアンス、輸入手続き、税制、雇用法といった複雑な要件に対応する必要があり、隣国カナダからの進出であっても多くの課題が伴いました。でも、「必要としてくれる人がいる場所に店舗を開く」というモットーがプロジェクトを進める原動力になったといいます。
パンデミックの影響がなければ3年前に開店していたというベルビュー店ですが、開店工事では思わぬハプニングもありました。電化が進む北米では電気系統の部品が不足し、開店が約半年遅れる事態になったのです。
また、アメリカの店舗でもカナダと同じ味を提供するために、カナダの食品基準(CFIA)に沿ってソース製造工場をアップグレードし、アメリカへの輸出を可能にする必要がありました。
そのような理由から、アメリカ進出のコストは非常に高く、1店舗だけでは採算が合わないため、シアトル北部のリンウッドに2号店、カリフォルニア州サンノゼに3号店の準備を進めています。
ベルビュー店の特徴
T&T Supermarket のベルビュー店の店舗面積は76,000平方フィートで、ワシントン州最大のアジア系スーパーマーケットとなります。
- セルフサービスのホットフードバー:北京ダックやパパクリスピーチキン、BBQステーション、寿司カウンターなど、本格的なアジア料理が楽しめます。
- 屋台料理:中国風のクレープや台湾風のライスロールなど、作りたてのアジア料理が味わえます。
- ベーカリー:150種類以上の焼きたてパンと50種類以上のデザートやペイストリーが購入できます。
- アジア限定アルコールの販売:T&Tの北米店舗の中で最も豊富な品揃えで、韓国の焼酎や日本の日本酒を中心に、750種類以上のワインとスピリッツが揃います。
- T&Tプライベートブランド商品:小籠包や韓国カルビのマリネ、ねぎパンケーキ、海苔スナックなど、200種類以上のプライベートブランド商品が揃います。
- ホリデーギフト:ホリデーシーズンに向けて、プレミアムフルーツボックス、トレンドのおもちゃ、ビューティーセット、家族向けのアイテムなど、厳選されたギフトが販売されます。
会員特典やオンラインショッピングも提供
『T&T』の公式アプリで 『T&T Reward Program』に登録すると、20ドルごとの購入でポイントがたまり、無料ギフトと交換することができます。また、会員には店内での限定割引も提供されます。
また、12月16日からオンラインショッピングが開始予定。購入商品の宅配、店舗での受け取り、ギフト配送の3つのチョイスが選べます。
詳しい情報は、公式アプリまたは公式サイトをご覧ください。