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地震早期警報システム『ShakeAlert』 5月4日にワシントン州でも運用開始

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Washington Emergency Management Division は29日、ワシントン州で5月4日に地震早期警報システム 『The ShakeAlert® Earthquake Early Warning』(シェイクアラート)の運用が開始され、地震警報をスマートフォンなどのワイヤレス機器に直接送信できるようになると発表しました。

米国地質調査所(U.S Geological Survey: USGS)が Pacific Northwest Seismic Network と協力して運営しているこのシステムは、地震予知システムではなく、すでに始まっている地震を迅速に検知して情報を提供するもので、地震の規模、正確な位置、発生する可能性のある揺れの推定値が含まれます。ワシントン州で弱い揺れ、あるいは大きな揺れを感じる可能性がある地域では、携帯機器にアラートが配信されることがあります。

カリフォルニア州では2019年10月17日から、オレゴン州では今年3月11日から実装されており、ワシントン州で5月に実装されることで、西海岸全体に拡大されることになります。

Washington Emergency Management Division によると、このシステムは運用が開始されても課題が残っています。ワシントン州のセンサーネットワークの完成度は、まだ65%程度であるため、米国地質調査所、ワシントン大学をはじめとする州や大学のパートナーは、2025年後半まで地震計をネットワークに追加し、システムの能力をさらに高めることが予定されています。また、すべての地震に対する携帯電話への警報の配信速度を向上させるため、警報配信パートナーとのさらなる協力が必要とされます。

「地震の規模や揺れを推定するアルゴリズムは、メガスラスト地震(例:「Big One」と呼ばれるカスケード沈み込み帯)が起きた場合にシステムのパフォーマンスを確保するため、引き続きテストと改良が行われています。現在のShakeAlert®システムでは、M9のカスケード沈み込み帯の地震が発生した場合、警報が送信されますが、震源地から最も遠いユーザーは警報を受信できない可能性がある」

5月4日にシステムのテストは行われませんが、自分の携帯電話をチェックして、ワイヤレス緊急警報(Wireless Emergency Alert)がオンになっていることを確認することがおすすめです。確認方法は Alerts & Notification 参照。

地震が発生した場合、ユーザーの地震からの距離に応じて、強い揺れが発生する前、発生中、または発生後に警告が送信されます。警告が送信されることにより、脱線を防ぐために列車を停車したり、インフラを保護するため水道のバルブを閉めたりといった対応が可能になるほか、危険な場所から離れ、身を守る行動をとる時間を与えることで、人命を救い、ケガを減らすことも可能になります。



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