ワシントン大学は4日、シアトルのタテウチ財団から East Asia Library(東アジア図書館)に600万ドルが寄付されたことを発表しました。これを受けて、East Asia Library は 「Atsuhiko and Ina Goodwin Tateuchi East Asia Library」 と名称が変更されます。
ワシントン大学のニュースリリースによると、タテウチ財団は2008年以来、東アジア図書館における多くの所蔵物の購入、保存、目録作成、慶応大学からの客員司書プロジェクトを支援してきました。この寄付はワシントン大学の図書館史上2番目に大きいもので、うち100万ドルは図書館の改修に充てられ、残る500万ドルはプログラムや運営の強化などに役立てられます。タテウチ夫妻はワシントン大学卒業生で、東アジア図書館で勉強していました
デジタル・イニシアティブ副推進責任者で大学図書館長のベッツィ・ウィルソン氏は、「東アジア図書館には、ワシントン大学における東アジアの研究と学問を支援する革新と卓越性において長い伝統があります。私たちは、このレガシーの存続に貢献してくださるタテウチ財団に感謝しています。これに敬意を表し、図書館の名前を変更します」と述べました。
「タテウチ財団は東アジア図書館チームの素晴らしい活動を支援することを誇りに思っています」と、タテウチ財団のダン・アッシャー理事。「その献身的な活動、知識、リーダーシップが今後の活動の指針となり、新しくエキサイティングな方法で東アジアについての研究とリソースを強化していくでしょう」。
東アジア図書館の設立は、スザロ図書館のオリエンタル・リーディング・ルームと呼ばれていたところに東アジア言語の出版物のコレクションの正式な寄付があった1937年にさかのぼります。その後、ゴーウェン・ホールに移転し、現在は芸術や建築からビジネス、公衆衛生、法律に至るまで、東アジアに関連するあらゆる分野に及ぶ80万点を超える貴重な研究資料を収蔵し、その中には作成された国では入手できないものもあります。そのため、ワシントン大学の東アジア研究において必要不可欠な存在であり、北米においても東アジアに関する研究と教育のための地域、国家、国際的な情報基盤を提供している有数の図書館として知られ、毎年6万人以上の学生、国際的な研究者、地域住民が訪れます。