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シアトル市内各地でアジア系に対する傷害事件が発生

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シアトルのインターナショナル・ディストリクトで先月25日に日本人の女性とその交際相手の男性が襲われ負傷する事件が発生し、シアトル警察の偏見犯罪課(Bias Crimes Unit)が偏見による犯罪(bias crime)と判断して捜査していましたが、容疑者の男(41)が4日に逮捕されました。

KOMO によると、この事件は2月25日午後9時30分頃にシアトルのインターナショナル・ディストリクトで起きたもので、那須紀子さんが交際相手のマイケル・ポッフェンバーガーさんと 7th Avenue と King Street 付近を歩いていたところ、見知らぬ男に硬いものを入れた靴下で顔を殴られ、意識を失い、鼻を骨折し、歯が数本欠けるケガを負いました。また、ナスさんの交際相手の男性も殴られ、頭を8針縫うケガを負っています。

逮捕されたショーン・ホルディップ容疑者はキング郡刑務所に2件の暴行容疑で拘留されており、保釈は拒否されています。

KOMO によると、シアトルでは1月にはキャピトル・ヒルの East Denny Way と Bellevue Avenue East の交差点でアジア系アメリカ人の女性が横断歩道を横断中に男に激しく押しのけられ、「アジア人は自分のいた場所にいるべきだ」と怒鳴られる事件が発生。また、ウエスト・シアトルではFauntleroy Way にある銀行のATMの前でアジア系のカップルがエアソフトのピストルで脅され、「国へ帰れ」と怒鳴られたとのことです。

シアトル警察によると、2020年に警察に寄せられたアジア系に対するヘイト犯罪の報告は14件。2019年の9件、2018年の6件から増加しています。

KING5の報道では、シアトルのあるキング郡全体でキング郡検察が2020年に起訴を行ったヘイト犯罪は59件で、2019年の39件、2018年の30件から増加しています。また、今年に入ってキング郡検察が起訴したヘイト犯罪はすでに7件で、そのうち2件の被害者はアジア系・太平洋諸島出身者であると公表されています。

シアトル警察は、偏見に基づく事件や犯罪をすべて記録し、調査することを約束しており、被害に遭ったと感じた場合は911に電話するように勧めています。

Asian Journal によると、2020年3月から12月にかけてアジア人に対するヘイトが原因の事件を追跡するオンラインレポート『Stop AAPI Hate』に寄せられた報告は2,808件に達しました。

アメリカでは今年に入ってからもアジア系に対する犯罪の報道が続いています

在シアトル日本国総領事館は4日に発出した注意喚起メールで、「容疑者は逮捕されましたが、動機等は明らかとなっておらず、アジア系住民が狙われた可能性も排除できません。在留邦人の皆様におかれましては、現在新型コロナの感染拡大を防止するため、不要不急の外出を控えていただいているところですが、特にダウンタウン地域においては、極力単独訪問を避け、できるだけ外出時間を短くし、十分に周囲を警戒して行動して下さい」と呼びかけています。

更新:暴力→傷害 2021年3月8日更新 被害者の氏名を追加



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