カリフォルニア州に次ぐ全米第2のプレミアムワインの産地として知られるワシントン州に、2つの新しいアメリカぶどう栽培地域(AVA)が誕生しました。
ワシントン・ワイン・コミッションによると、アメリカの酒類タバコ税貿易局(TTB)は17日に White Bluffs(ホワイト・ブラフ)と The Burn of Columbia Valley(ザ・バーン・オブ・コロンビア・バレー)をアメリカぶどう栽培地域(AVA)として正式に指定しました。
この決定により、2021年7月19日以降、ワイナリーは、新しい AVA の名称を原産地呼称として使用したラベルの承認証明書(COLA)をTTBに提出することができます。
AVA として認定されるためには、気候、土壌、標高、物理的特徴などの特徴によって、ワイン用ブドウの栽培地域を区別できる必要があります。
White Bluffs AVA (ホワイト・ブラフズ)
ワシントン州東部のコロンビア・バレーの中心地、トライシティの北に位置しています。総面積は93,738エーカーで、現在はそのうち1,127エーカーでワイン用のブドウが栽培されています。パスコ盆地の周囲の平原から平均200フィート(約61m)高い台地にあることから、谷底の冷たい空気からブドウの木を守り、生育期間を長くすることができるという特長があります。コロンビア・バレーの他の地域とは異なり、ブドウの根に届く範囲に玄武岩の岩盤がありません。このAVAのブドウを使用しているワシントン州のワイナリーはまだ10社のうちほぼ1社ですが、このAVA内にあるブドウ畑の多くでは40年以上にわたる果実栽培の歴史があります。
The Burn of Columbia Valley AVA (ザ・バーン・オブ・コロンビア・バレー)
コロンビア・バレーAVAの中にあるバーン・オブ・コロンビア・バレーAVAは、総面積16,870エーカー。現在、3つの商業用ブドウ園の合計約1,500エーカーの土地でワイン用ブドウが栽培されています。栽培されているブドウの大半はカベルネ・ソーヴィニヨン。このAVA内のブドウ畑を管理しているのは Ste. Michelle Wine Estates と Mercer Ranches。略して「The Burn」と呼ばれることもあります。
ワシントン州ワイン・コミッションのスティーブ・ワーナー会長は、「この新しいAVAを心待ちにしていた。これから、ワインのラベルにこれらの名前を見ることを楽しみにしている」と述べています。
「ワシントン州が18ものAVAを持ち、今後もさらに増えていくということは、非常に大きな成長の証である。これらの評価の高い地域で活動するワイン用ブドウの生産者やワインメーカーにとっては、非常にエキサイティングな時期だ」