MENU

いまさら聞けない!?ChatGPTについての12の疑問

  • URLをコピーしました!

今話題の「ChatGPT」(チャット・ジーピーティー)をご存知ですか?2023年の春頃から話題になり始めて、すでに多くの方が日常生活や仕事でその力を実感していることでしょう。でも、まだ使ったことがない方や、一度試してみたもののよく理解できなかったと感じている方もいるのではないでしょうか?

メディアでよく耳にする「生成AI」や「プロンプト・エンジニアリング」といった難しそうな言葉が並ぶと、専門家向けの技術のように感じる方もいるかもしれません。

でも、実はそんなことはなく、ChatGPTは、予備知識なしで活用でき、誰でも簡単に使えるように設計されたツールです。効果的に活用するためにはいくつかの「コツ」を知る必要がありますが、専門的なコンピュータの知識は必要ありません。これまでのAI技術は限られた人しか利用できませんでしたが、ChatGPTの登場により、多くの人がその恩恵を受けられるようになりました。言い換えれば、AI技術の民主化が進行中で、昭和に冷蔵庫などの家電が一般に普及したように、今はAI技術がますます一般的に利用されるようになっているのです。

今回は、初心者のよくある疑問に答える形で、ChatGPT の基礎を解説してみたいと思います。

もくじ

Q1. ChatGPTを使うには料金が発生しますか?

ChatGPTには無料版と有料版があります。無料版で基本的なことはほとんどできるので、まずは無料版で始めて、物足りないと感じたら有料版を検討してみることをお勧めします。「ChatGPT Plus」という有料版は、最新機能が使える、反応が速いなどのメリットがあります。

Q2. ChatGPTを使うために、アカウントを作る必要はありますか?

はい、ChatGPTを使うためには、専用のアカウントが必要です。でも、ChatGPTのアカウントを作る際に、自分がすでに持っている Google、Apple、もしくはMicrosoft のいずれかを選んでアカウントを連携することで、そのアカウントにログインすると、ChatGPTにもログインすることができます。

Q3. ChatGPTを使うには、コンピュータは必須ですか?

いいえ、コンピュータは必須ではありません。ChatGPTは当初はコンピュータのウェブブラウザ(Google Chromeなど)からの利用が主でしたが、今はiPhoneやAndroidなどのスマートフォン用のアプリがあります。また、同一アカウントを使用すれば、コンピュータとスマートフォンの両方からチャットの内容にアクセスすることもできます。

Q4. ChatGPTのアプリはいろいろありますが、どれがおすすめですか?

ChatGPTの開発元である Open AI 社のアプリが安心です。それ以外のアプリでもChatGPTを利用できる場合が多いですが、公式アプリの方がセキュリティ面で信頼性が高いので安心です。\

Q5. ChatGPTはどのように使うのですか?

基本的にはLINEやFacebook Messenger、携帯電話のテキストメッセージのように、チャットを開始してメッセージを送信することから始めます。すぐにAIが応答するので、その内容に基づいて、続けてメッセージを送るか、会話を終了するかを決めます。チャットのセッションは自動的に保存されるので、後から読み返したり、続けることもできます。チャットのセッションはいくつでも始められるので、トピックごとにチャットを別々に始めるのがお勧めです。

Q6. 「プロンプト」という言葉をよく耳にしますが、具体的には何のことですか?

プロンプトは、ChatGPTに対するメッセージや指示のことを指します。ChatGPTに仕事(タスク)をさせたい場合は、そのタスクについて詳しく説明したり指示したりする必要があります。そのような指示のことをプロンプトと呼びます。難しそうに聞こえるかもしれませんが、普段使っている言葉を使って書けば大丈夫です。

Q7. ChatGPTに送信したメッセージは、第三者が閲覧する可能性はありますか?

はい、その可能性はあります。ChatGPTはOpen AI社が提供しているもので、送信した情報が研究や開発の目的で利用されると利用規約に記載されています。ですから、個人情報やパスワードなどをChatGPTとのやり取りに含めないように気を付けましょう。

Q8. ChatGPTは今までのAIと比べて何がすごいのですか?

ChatGPTは名前にあるように「チャット」、つまり「会話」ができるように設計されたAIです。会話ができるAIのことを「チャットボット(チャット+ロボット)」と呼び、今までにも多くのチャットボットが開発されてきました。でも、ChatGPT以前のものは決まったパターンの会話しかできなかったり、内容も限定されているものがほとんどでした。一方、ChatGPTは自然な会話ができ、さらに多岐にわたる知識が与えられているので、さまざまなトピックに関する情報の提供やタスクの実行が可能になりました。

Q9. ChatGPTを使うのは、主にどんな時ですか?

ChatGPTはいろいろな場面で使えます。代表的なものを挙げると、まず、日本語や英語を含む主要な言語を理解できるので「翻訳」に使うことができます。さらに、文章の要約、校正、書き直しなどの言語タスクが得意です。また、学習データになかったような内容に答える能力もありますし、ディベートの相手やチューターといった役割を与えて、人のように振る舞うように指示することも出来ます(このような使い方を「エージェント」と呼んだりします)。加えて、文章や詩、プログラムのコードなどを出力するように指示して、コンテンツ作成やソフトウェア開発などにも利用できます。

Q10. ChatGPT の問題点や注意点は何でしょう?

ChatGPTは完璧なシステムではありません。よく指摘されるのが「嘘をつく」ことです。これは主にChatGPTが統計的に最も確かだと考えた応答を生成しようするために起こる、一瞬の副作用のようなものです。また、例えば算数の計算問題などでも、ごく初歩的な問題が解けない場合もあります。これらの弱点を改善する試みは続けられており、いずれは克服すると予想されていますが、現時点ではChatGPTを100%信頼するのは避けるべきでしょう。

Q11. ChatGPTの普及で、人間の仕事がなくなるというのは本当ですか?

はい、部分的に影響はあると予想されています。また、「AIが仕事を奪うのではなく、AIを使える人間が仕事を奪う」とも言われています。 つまり、AIによって社会や働き方や仕事がどのように変わっていくか、現時点で正確に予測するのは難しいとされています。

Q12. 「生成AI」という言葉をよく耳にしますが、他のAIとどう違うのですか?

ChatGPTなどのAIを特に「生成AI」と呼びます。GPTはGenerative Pretrained Transfomer の略でGenerativeという単語が示す通り、「すでにトレーニングを完了した生成AI」という意味です。

では、何を「生成」できるかというと、ChatGPTに関して言えば言語(文字・テキスト)を主に生成することができます。

一方、「生成AI」以外のAIには、例えば画像から物体を認識する、メッセージから感情を分析する、データを自動的にグループ分けするなどのタスクに特化したものがあります。

次回は、ChatGPTを活用する上で欠かせない「プロンプトの基礎」について解説します。

ChatGPTを利用する際のポイントや注意点を知ることで、より効果的かつ安全にサービスを活用することができます。どんなツールでも、正しい知識と使い方が重要ですね。この連載では、ChatGPTを始めとする生成AI技術を活用して、私たちの身近な問題を解決していくためのヒントを紹介していきます。

執筆:渡邊毅(わたなべ つよし)
マイクロソフト本社ソフトウェアエンジニア - Dynamics 365/カスタマーケア/データアナリティクス・チームに所属。ビジネスインテリジェンスおよびAI機能の統合などを主に担当。趣味は釣りとゲームと3D印刷。プログラミング教育やChatGPTの活用方法についての無料マガジンを note にて公開しています。その他のブログはこちら。
個人ブログ
技術ブログ

  • URLをコピーしました!

この記事が気に入ったら
フォローをお願いします!

もくじ