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第49回 5分間のエメラルド・シティ:スターバックスへの想い (1)

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SODOを訪ねて

さくらホワイトチョコレートラテを注文した際、さくらの花びら舞うデザインに惹かれ購入した、お気に入りタンブラー。

さくらホワイトチョコレートラテを注文した際、さくらの花びら舞うデザインに惹かれ購入した、お気に入りタンブラー。

アメリカ長期出張中、ダウンタウン・シアトル南部のSODO地区にあるスターバックス本社を訪問し面談をする機会に恵まれた。今日は、サンフランシスコ、明日はシンシナティ。そんな具合に、アメリカの都市から都市へと飛び回っては各地のグローバル企業を訪問し、法務・コンプライアンス部門のヘッドと面談をしていた時である。幾多の会社に面談の打診を入れたが、スターバックスが私の訪問依頼に快く応じてくれたのは格別に嬉しかった。Third Placeとしてこよなく愛してきた場所を提供してくれた、その会社で話を聞く機会に恵まれるとは、幸運としか言いようがない。あたかもソファでラテを片手に、仄かな湯気に包まれながら膝のノートパソコンで仕事をする、そんな雰囲気に社内は満ちている。カフェの延長線にあるような洗練されたオフィスだ。こんな空間で日々業務にいそしむ社員たちは、いやがうえにも自社ブランドを意識し、ひいては誇りを高めることにも通じるのではないだろうか。スターバックスは、世界で最も倫理的な企業の一社として7年間連続で選出される快挙を遂げた。人の口に入るものを商品として扱い、生命にも危機を及ぼしかねない企業として、法的・社会的そして倫理的責任を認識した上で、誠心誠意を込めたコンプライアンス活動を展開している。業務関連ということで、面談中に聞いた内容をここに記すことはできないが、私が今後キャリアを積み重ねていく上で有意義な体験を与えられたことに感謝している。長年のシアトルっ子ながら、あまり足を踏み入れてはこなかったSODO。ここで作ることができた思い出の重みをかみしめながら、シアトル市内へと戻るライトレールを駅で待った。

スターバックス本社訪問時での経験を軸に考えたことを、次回のコラムで取り上げたい。

掲載:2014年3月

お断り:著者は、一個人として、また弁護士として、プライバシー尊重という理由に基づき、当コラムで扱う人物名や場所名、または設定などにおいて、ある程度の内容変更を余儀なくされる場合があります。御了承ください。

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