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第1回 Hour of Code って?

Hour of Codeとは

大小さまざまな IT 企業が集中するシアトル地域で行われているコンピュータ教育とは? Google で働くエンジニアの今崎憲児さんによる実録エッセイ。

筆者プロフィール:今崎 憲児(いまさき・けんじ)さん(通称:ケンジ先生)
Seattle IT Japanese Professionals (SIJP)スタッフ。現職は Google の Android 部門のテストエンジニア。神戸市生まれ、熊本県育ち。九州大学情報工学科修士課程修了、カールトン大学コンピュータサイエンス PH.D. 卒。シアトルには2004年から在住。その間、Amazon と Google でさまざまな職種を経験。今興味があるのは、子供に対するコンピュータ教育と熊本地震救済活動。公式ブログはこちら

2016年5月にも子供のコンピュータ教育についてのエッセイに続き、これから5回にわたり、最近の状況(米国及び日本)と SIJP の最近の活動についてご紹介したいと思います。

番外編 子供たちのコンピュータ教育』 でもご紹介しましたが、昨年の12月に例年と同じように Computer Science Education Week が開催され、たくさんの子供たちが参加しました。

その一環として Hour of Code が開催されました。Hour of Code は、アメリカの非営利活動団体「Code.org」が提唱しているメッセージで、「まずは1時間、プログラミングに触れてみよう!」というものです。Hour of Code のサイトには 『Star Wars』 をはじめさまざまなキャラクターを使ったコースがありますが、その中でもマイクロソフトでプログラムマネジャーとして働いている鵜飼佑さんのチームが開発した Minecraft Hour of Code Designer を紹介したいと思います。

このコースは他のコースと違って、イベント駆動型プログラミング(event driven programming)という考え方を使っています。実際のゲームのプログラミングに近くなるように上手く作られており、マインクラフトのように短時間で自由にデザインできるようになっています。

詳しい紹介は鵜飼さんのブログをご覧ください。Hour Of Code について詳しくはこちら。次のビデオもぜひご覧ください。

マイクロソフトの鵜飼さんは、日本のプログラミング教育界でも活躍されている方で、SIJP の子供コンピュータ講座 『Sorting Algorithm』 でもゲスト講師として講義をしていただきました。SIJP のインタビューシリーズでも近々ご登場いただく予定です。

Open Window School での Hour of Code

筆者の長女(8)は Open Window School(OW)という学校に通っており、そこでも昨年12月に Hour of Code が開催されました。

前回ご紹介した Code.org の CEO とプログラム・マネジャーが自ら Hour of Code を紹介し、実際にコーディング(live codingといいます)を子供達に見せていました。彼らの子供も同校に通っています。

筆者はいつもボランティアをしているのですが、今回のこの Hour of Code でもボランティアとして参加しました。クラスの子供達を前に自己紹介をし、いつも Google で何をやっているか、なぜコンピュータを好きになったかを話した後、早速、Minecraft Hour of Code Designer に取り組みました。

次にやったのは、SIJP で行っているコンピュータの基本である、2進数の数を指で数えるアクティビティ(もちろん、4を数えるときには気をつけるように言いました)。10分くらい練習したのち、ほとんどの子供が15まで数えられるようになりました。皆さんも下の絵とビデオを参考にやってみてください。

下のビデオは SIJP スタッフの渡辺さんの娘さんが2進数を数える様子です。どうです?速いでしょう?

次回は Code.org のカリキュラムについてお話しします。

掲載:2017年2月

この記事は、参考情報の提供のみを目的としており、法的その他の専門的助言を提供するものではありません。この記事に記載する情報に基づくいかなる行為およびその結果について、筆者および SIJP は一切責任を負いません。また、掲載内容は筆者個人の見解であり、所属する企業を代表するものではありません。
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