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「アメリカで女子大生になる野望を抱く」University of Washington ワシントン大学大学院 近江まさこさん(前編)

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アメリカの女子大生になる

日本でソフトウエア会社にて中間管理職として働いていたある日、夫から「海外で働いてみたい!」と決意表明がありました。

急な人生の進路変更に動揺しつつも、「どうせ夫の夢に付き合うなら、私も!」と十数年前の夢を思い出だし、機会があればアメリカの大学で学ぼうと野望を抱きました。その後、UW(University of Washington)のキャンパスを散歩しながらここで学んでみたい!と野望が決心に変わりました。

そうだ、女子大生を目指そう(え!今から?!)

天気の良い日は芝生で読書でも。
もくじ

最短でアメリカの女子大生になる方法、まずは英語だ

目指すのにあたって、どうやったら最短で女子大生になれるかを考えてみました。まず、どこの大学も英語に関する条件があります。UW には英語に関するポリシーがあり、英語のネイティブ・スピーカーでない場合は以下のいずれかの条件に従う必要があります(このポリシーに対応しているかどうかは出願先の学部やコースにもよります)。

  1. アメリカか指定されている国(英語圏)で英語の授業で既に大学以上の学位を取得している
  2. TOEFL などのテストで一定以上の得点を取得している(TOEFL iBT なら92)
  3. UW Intensive English Programs (IEP)にて University Track を一定以上の成績で完了している

この英語について、甘く見てました。

私は英語を使っていたのですよ、日本の仕事で(メールのコミュニケーション、ときどき電話会議程度ですけどネ)。でも、ネイティブの英語とは程遠いことを、住んでみて実感しました。

カフェで注文するときも、相手は理解しようとして、私の唇を見つめるのです。でも、悲しいかな、基本的な発音ができていないので、唇を見つめられても無駄なのです。本当にゴメンナサイ、そんなに唇を見つめないで・・・。

そんな状態だったので、2 の TOEFL を渡米すぐに受けてみるもさんざんの結果。これでは、ひとりで家でテスト勉強しても行き詰まるのが目に見えていたので、3 の UW IEP の University Track に通うことにしました。

この UW IEP は UW が提供している留学生向けの語学学校プログラムで(プログラムの詳細はこちら)、全世界からいろいろな生徒が集まっています。

University Track は、大学の準備用のカリキュラムということで英語の基礎だけでなく、論文の書き方(論文の調べ方や引用の方法も含む)、プレゼンテーション、グループワークの進め方、ノートの取り方なども行います。これらは実際に大学で学んでから本当に役立っています。

最近新しく建った W の像。
今年ライトレール駅ができて整備されてさらに便利になっています。

「なぜ日本人はみんなテストはできるのに、英語が話せないの?」

本当にいろいろな国から生徒が集まっているので、ここで経験したカルチャーショックは数知れず。アメリカの語学学校って本当におもしろいです。

授業は机の下でユーチューブを見てるくらいに不真面目なのに、お祈りでは超真面目なサウジアラビアの男の子たち。朝6時からスポーツジムでインストラクターとしてビッチリ教えてから8時半開始の授業に来るスーパーロシア人ママ。大学病院の ER で働きながら大学を目指して通う苦労人・中国人男子、など。みんなそれぞれバックグラウンドは違いながらも、アメリカでの夢を抱いて一緒に勉強していると同志の絆が自然に深まります。宿題が大変なクラスも多かったのですが、年齢を超えて楽しく勉強することができました。

日本からの留学生も多かったのですが、そこでロシア人の友人からぐさっと来る質問が。

「なぜ日本人はみんなテストはできるのに、英語が話せないの?」

実際、授業でのテストでは日本人学生はみんなとても良い点数を取ります。でも、グループディスカッションでリーダーシップをとるような英語を話すことができません。相手はみんな同じようなレベルの英語なのに。

「日本の英語のクラスでは、英語をあまり話さないんだよ」と言ったら、友人はジョークだと受け取って爆笑していました。語学学習は話すもの、という万国共通の考え方は、私が受けた英語教育では当てはまらなかったみたいです、残念ながら。

シアトルの大学で自分の情熱を取り戻したい!

IT 企業が多いシアトルは、朝のローカルニュースからテクノロジーの話をしています。経済の話は地元企業の株価の傾向を示し、そのほとんどが IT 企業です。

ここに住んで「自分はやっぱりテクノロジーが好きなんだ!」と強く実感。日本で忙しすぎて失いかけていたテクノロジーへの情熱を取り戻したいと強く考えるようになりました。

そこで、調べてみると Infomration School(通称 iSchool)を発見。Master of Science in Information Management (修士) のコースは、この学部のアドバイザーによれば「MBA とコンピュータ・サイエンスの中間的な位置づけ」らしく、コンピュータサイエンス、データをビジネスにどう役立てられるかを学ぶことができる新しい視点のプログラムだということがわかり、ここに行こうと決めました。

実際に受講している社会人学生の半分が既に MBA を取得していたり、現役エンジニアや一旦錆びついた技術をもう一度磨きなおしたいという人もいて、お互いのバックグラウンドを生かしながら学ぶことができる、私にとって理想的な環境です。

ということで、後編では大学での日々の出来事をお話しします。

近江まさこ(おおみ まさこ)さん
ワシントン大学(University of Washington) 大学院 iSchool(Science in Information Management) にてデータサイエンス、セキュリティを専攻中。ロータス、マイクロソフトにてエンタープライズ製品テクニカルサポートエンジニア、その後日本ベリサイン、トレンドマイクロにてセキュリティ製品スペシャリスト、マネージャーを経て、夫と渡米。念願の “アメリカの女子大生” に。テクノロジー大好き。シアトルに来てから、走ったり、山や壁に登ったり、毎日が筋肉痛。

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