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「多くの貴重な体験をした一年間」The Evergreen State College エバーグリーン州立大学 本田祥恵さん

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緑の中にあるエバーグリーン州立大学

こんにちは。本田祥恵(ほんだ・さちえ)と申します。私は、ワシントンの州都オリンピアにあるエバーグリーン州立大学に交換留学生として1年間通っていました。この州の代名詞でもあるエバーグリーン。その名の通りグリーンの中にある大学で、多くの貴重な体験をしました。留学を考えている方のお役に立てれば嬉しいです。

もくじ

自己紹介

名前本田祥恵
出身兵庫県神戸市
専攻経済学部
経歴2013年9月 渡米
2014年6月 エバーグリーン州立大学卒業 
現在シアトルのHyogo Business and Cultural Center でインターンシップ中
9月 日本帰国予定
10月 日本の大学復学予定
留学の目的国際人になるため
留学する前の
海外(留学)経験
中学3年生の夏に1か月ニュージーランドに短期留学
中高一貫の学校で世界一周研修旅行(アジア・ヨーロッパ・アメリカ)
留学のきっかけ幼少期から国際交流が身近にあったこと、また一か月の留学では物足りず、大学で一年間の長期留学をすることが夢だったため。
学校を選んだ理由交換留学生として行ける大学だったため。
学内・外での
活動について
茶道部に所属

Food Bankでボランティア活動
将来の予定や目標来春に日本の大学を卒業し、日本で就職する予定。アメリカで培った、自ら学ぶ姿勢を忘れずに、多くのことを吸収していきたいと思っています。



アメリカは日本とは違い、さまざまな人種・宗教・文化があふれています。その中で生活し勉強することで、私は世界における自分のアイデンティティを知ることができました。また、留学を通して一番大きく変わったのは、自分の中での「国際人」の定義です。私の留学の目的は国際人になるためでしたが、留学前は「英語を流暢に話し、言葉の壁を感じることなく会話ができる人だけが国際人である」と思っていました。でも今は、「自分の意見を持ち、他国の人にそれをしっかり伝えることができる人が国際人なのではないか」という考えに変わっています。言語は道具の一つで、大切なことは人と人との繋がりであると思うようになったのです。世界を見て知ることは本当に貴重な体験であり、大きなチャンスです。まだまだ、ここには書ききれない経験談があるので、気軽にご連絡ください。

学校について

学生の数

4,509人(2012年)日本人交換留学生最高4人(兵庫県立大学・宮崎大学から各2名)

大学や校舎の雰囲気

元々ヒッピーの大学だったこともあり、アメリカでも少し変わっている大学として有名だそうで、さまざまな “変わり者” がたくさんいます(笑)。一人一人の個性が強く、「自分は自分」と、周りを気にする人はいません。とてものびのび過ごすことができる大学です。

学費

交換留学だったので、学費は払っていません。

他の学校との大きな違い

専攻がなく、成績評価もグレード制ではないので、テストがありません。学期末に教授によるエバリュエーションがあり、それによって単位数が決まります。プログラムの選択も変わっており、多くの生徒は一つのプログラムだけを選び、週3日講義やセミナーなどの授業を受けます。それ以外の日は、授業に代わる宿題が出されます。また、一人の教授につき生徒の数は最高25名までという少人数制が徹底されているので、教授との距離も近く、学期が終わる頃にはクラス全体が一つの家族のようになり、とても居心地よく勉強することができます。

生徒の雰囲気

校舎の雰囲気の項目でも書きましたが、とにかく個性が強い生徒が多いです。外見だけでなく、中身も自分自身の意見をしっかり持っており、講義中も議論が深まりヒートアップすることが多々ありました。しかし、相手の意見もとても大切にしてくれるので、友達とは講義以外でもよくいろいろな話をしていました。私にはない考えを交換でき、とても興味深く、いつも新しい発見をさせてくれました。

設備

ジム、音楽ホール、カフェなど。また校内に森とビーチがあります。

日本人コミュニティ

オリエンテーション、バレンタインデーカードのクラフト・フェア、フェアエル・パーティーなど、留学生のイベントが時々ありました。これらのイベントは、留学生向けに学校が企画したものです。留学生会を作ろうとしていましたが、人数が少なかったため去年は実現できませんでした。

企業との接点、インターンシップなどの機会

企業との接点やインターンシップについてはわかりませんが、ボランティア活動などの情報を得ることができるセンターが学内にあります。

寮の特徴

個人部屋がありますが、生活スペース(キッチン・トイレ・シャワーなど)は4人か6人で共有します。オリンピアのダウンタウンまではバスで15分ほど。レストランなどは、ダウンタウンやその周辺にたくさんあります。

交通

オリンピア内のバスは、学生証があれば無料で乗ることができます。ダウンタウンから大学までのバスは、週末は午前3時までありとても便利です。

携帯電話

プリペイド型の携帯を購入しました。

おすすめの観光地や休日の過ごし方

ワシントン州は、自然に恵まれています。気分転換に森やビーチまで散歩したり、自転車に乗ったりしました。また、ピクニックをしたり、時にはマッシュルーム・ハンティングをしたりと、よく外に出ていました。雨の日は友達の家で映画を見たり、日本食パーティーをしたりもしました。オリンピアの州議員議事堂は、私のお気に入りの場所の一つです。

留学・英語について

留学のタイミング

留学の目標によって、タイミングや形が違うと思います。語学力を磨きたいなら、休学して語学学校に留学するのが良いと思いますし、アメリカの大学の講義を受講したいなら交換留学がお金もかからず良いと思います。社会人になってからでも、カナダやオーストラリアにワーキングホリデーで行くという手もありますし、タイミングはさまざま。大切なのは、どのような形で留学し、何を得たいかによると思います。

事前準備

英語の勉強はもちろん必要だと思いますが、実際来てみないと学べない英語もあります。それ以前に、なぜ留学するのか、留学を通して何を得たいのかなど、留学前の自分と向き合ったり、留学後の自分をイメージしたり、留学の目標を明確にすることが大切だと思います。長期留学は特に、途中で目標が見えなくなったり、なぜアメリカにいるのかがわからなくなったりする時が来ると思います。そんなとき、留学前の意欲を思い出すことで簡単に乗り越えることができます。

1年間に渡り、Japanese American についての勉強を担当してくださった、大好きな教授

留学生活

日本を離れてアメリカで生活したこの一年は、日本人として自分を見つめ直すのにとても貴重な時間だったと思います。これは、私が大学で、主に Japanese American の歴史・文化・アイデンティティなど勉強し、アメリカ目線で日本について学ぶ機会が多かったからかもしれませんが、異国の地で生活する中でも、常に日本のことを考えていました。例えば、日本の日本食とアメリカでの日本食の違いや、アメリカでよく知られている日本語の定義の違いを発見するなど、日本人としての意見が必要とされることが多くありました。日本にいるだけでは考えることができなかった観点から日本を見直すことで、日本人としての誇りを持つことができました。

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