国際色豊かな街、ワシントン州ベルビュー市にあるベルビュー・カレッジは、1966年に設立された大学。ダウンタウン・シアトルから東に車で20分、バスで30分ほどのところにあります。マイクロソフトやアマゾンなどの大企業の本社が近くにあるため高所得者層が多く、治安も良し。何度もアメリカの生活しやすい街ランキングで上位に入るなど、とても生活しやすいところです。ここでは、そんなベルビューでの留学体験をお伝えします。
自己紹介
名前 | 米林 和希 (よねばやし・かづき) |
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出身 | 埼玉県 |
専攻 | 政治学 |
経歴 | 2012年9月渡米。2014年6月BC卒業。2014年秋学期より4年制大学のジョージ・ワシントン大学(George Washington University)に編入決定。 |
留学の目的 | 日本語が第一言語でない人と不自由なくコミュニケーションできるようになる。海外でのボランティアやクラブ活動の経験を通して、世界中の人々と人脈を築く。 |
留学する前の 海外(留学)経験 | 高校一年生の春休みにカナダ(オンタリオ)に短期留学。 |
留学のきっかけ | 理系文系の枠に縛られずいろいろな教科を勉強したいと思ったから。英語を教科ではなく一つのコミュニケーション・ツールとして極めたかったから。 |
学校を選んだ理由 | 短期大学でも4年制大学と同じくらいレベルが高いと知ったことと、費用が抑えられること。 |
学内外での活動 | 学内: 留学生団体に所属 学内のUNICEFに所属し、ボランティア活動 模擬国連クラブに所属(国際大会に2度参加) 大学の生徒会委員 学外: 学校の生徒会委員としてアメリカ国内会議・研修会に参加 ワシントン州生徒会会議に学校代表として参加 ワシントン州内で行われる会議/研修会に学校代表として参加 |
将来の予定や目標 | 具体的には決まっていませんが、日米外交になんらかの形で関わること。開発途上国のストリート・チルドレンに教育の場を提供すること。 |
留学から得られることは、みなさんが今想像している以上にたくさんあります。
金銭面・精神面での家族や周りからの支援は必要不可欠ですが、留学を通して、学生として、日本人として、世界に生きる人間として成長できます。
そして、日本人はみなさんが思っている以上に英語が話せますし、英語で文章も書ける民族だと思います。
ですから、少しでも興味があるなら、勇気を持って留学してみてください。
学校について
オンラインを含め、年間に34,000人の生徒が在籍しています。日本人留学生は正規・短期で年間平均170人。学費は1クオーター3,000~3,500ドルくらいです。
アメリカの建物は縦ではなく横に広いので、学校の敷地の端から端まで10分くらいかかります。ワシントン州でも数少ないプラネタリウムがある学校です。天文学の授業を取ると、教室がプラネタリウムになります。また、環境問題にすごく力を入れており、ソーラーパネルが設置されていたり、浄水器が学校のいたるところに設置されています。
学生数は多いですが、1クラス20~40人なので、先生が生徒をよく気にかけてくれます。生徒が事前予約なしに自由に質問に行けるオフィス・アワーをほとんどの先生が週に5時間以上にわたり設けているので、授業でわからないことがあれば、授業のあとに先生に聞きに行くこともできます。また、人生経験が豊富な先生方に進路の相談などのアドバイスももらうことができます。
アメリカでは大学の授業料を生徒自身が負担するケースが多く、そのために現地の学生はアルバイトをしながら、勉強との両立を図っています。限られた時間の中でよく勉強しているイメージがあります。
学校のカフェテリアに行けばだいたい日本人がいます。英語を勉強しに来ているので日本人と関わりたくないと思う方もいるかも知れませんが、同郷の日本人同士だからこそ異国での大変さをわかり合えるのも事実なので、自分でバランスを考えて関わるのが大事かと思います。
80以上のクラブがあり、生徒主催のイベントも毎日のように開かれています。また、学内の部署が主催のイベント(インターンシップに関するワークショップ、アメリカ国内の大学が当校に来るトランスファー・フェアなど)もあります。
シアトル地域の大きな特徴は、いろいろな人種の方が住んでいるということです。アメリカ国内の大学のほとんどの学校は白人が大多数ですが、当校は本当にいろんな人種の方がいて、大多数と呼ばれる人種がありません。なにを話すにも人種問題が切り離せないアメリカで、このことは大きな意味を成します。
学期に1回以上必ずインターンシップや就職先の情報提供をするワークショップがあります。また、キャリア・センターでは面接の練習や履歴書の作成サポートがあります。
生活について
住居のオプションとその相場・特徴は?
- ホームステイ
食費、設備費など全て込みで月々650ドルです。シングル・ペアレントの家庭もあれば、子供がいる家庭、お年を召されたご夫婦など、ホストファミリーの家庭事情はさまざま。家庭の文化背景もさまざまです。 - ルームシェア/シェアハウス
2ベッドの部屋を3人で借りてルームシェアが多いようです。食費・設備費など込みで月々800ドルくらいかと思います。 - 一人暮らし
あまり聞いたことがありません。ベルビュー地域に住んでいる人は所得が高いとよく聞きます。なので、一人暮らしで家を探そうと思うと、月々の家賃だけで850ドル以上はかかってしまうと思います。
食費・光熱費などの生活費
ホームステイ先に払うお金の他に交際費や個人的な出費で月々120~140ドルかかります。
シアトル(特にベルビュー)は全米でも特に犯罪件数が少ない地域です。なので、日本と同じくらい自分で注意していれば犯罪に巻き込まれることはまずありません。
アジア人が多い地域なので、アジア各国のレストランがたくさんあります。そのほかにもギリシャ料理やイタリア料理のお店もたくさんあります。
バスを使う方には 『One Bus Away』 というアプリがおすすめです。バスがGPSを搭載しているので、何分後に自分のいるバス停に到着するか確認できます。
学校にもダウンタウンにも空港にもバスが通っています。ラッシュアワーは2.50ドル、そのほかの時間帯は2.25ドルです。
アメリカでスマートフォンを買いました。スマートフォンなら緊急時にもアプリを使って日本にいる家族とも連絡をとれるので便利です。
海外生活を便利にするアプリやおすすめのサイトでは、Google Mapはどこに行くにも便利です。道に迷ったときには重宝しています。
ワシントン州は別名エバーグリーン・ステートと呼ばれる、緑豊かな州です。街中に湖や公園がたくさんあったり、中心街から車で20分ぐらい走ればちょっとしたハイキングコースがあったりと、レジャーがいっぱいあります。また、ダウンタウンでは夏から秋にかけてファーマーズ・マーケットが開催されています。アメリカにはさまざまな国立公園がありますが、ワシントン州には3つの国立公園があり、どれも自然豊かで素敵なところです。
留学について
留学のタイミング:一般的に人間の言語習得能力は年齢が若いほど早いと言われているので、早い方が良いのではと思います。早いうちに短期でも海外生活を経験することで、考え方や周りへの感謝の気持ち、自分がどれだけ恵まれた生活をしているのかなどがわかると思います。
英語力の鍛え方、おすすめの勉強方法:どんな形態の留学をするにも、TOEFLは受けておいた方が良いかと思います。留学制度によってはTOEFLの点数で奨学金がもらえたり、特別なコースを体験できたりすることがあるので、どんな場合にも受けておいて損はないと思います。TOEFLは問題形式や時間配分がスコアにつながってくるので、過去問を解いたりすることで形式に慣れておくと点数が伸びやすいかと思います。それと、いわゆる受験英語とTOEFLで使われている単語は結構違うので、語彙力を増やすトレーニングをするにはTOEFLの単語帳を買うのが良いかと思います。そのときには、CDが付いているものを買うと、リスニングの勉強もできて一石二鳥ですよ!
英語を学ぶための機会は?:校内にライティング・センターというのがあり、課題の添削をしてくれたり、各教科のチューターに個人授業をしてもらえたりします。無料のサービスですが、みんなとても親切に教えてくれます。