オレゴン州とワシントン州の州境をなすコロンビア・ゴージ(峡谷)。全長80マイル(128キロ)以上、水深4,000フィート(約1,219メートル)の大河コロンビア・リバーと、氷河期の末期に大氷河が溶けながら移動してできあがった玄武岩の絶壁が織り成す景色は見事の一言です。国定景観区にも指定されており、国の歴史的旧跡として初の高速道路となりました。
I-84の「コロンビア・リバー旧街道」沿いでは、切り立った崖や空高く飛ぶワシやミサゴ、620フィート(約199メートル)のマルトノマ滝などの景観を満喫できます。
その他、ボネヴィル・ダムや活気に満ちた小さな町にも立ち寄ってみましょう。点在する滝を楽しみたいなら春、良い天気をねらうなら夏と秋に訪れるのがおすすめ。コロンビア・リバー沿いには、ホテルやレストランもたくさんあります。
観光案内所
Columbia River Gorge Visitors Association
コロンビア・リバー・ゴージ観光組合
visitcolumbiarivergorge.com
観光スポット
Historic Columbia River Highway
ヒストリック・コロンビア・リバー・ハイウェイ
traveloregon.com
自然の景観を最大限に生かしたハイウェイを設計するため、ナショナル・パーク・サービスが工事を開始したのは1920年代のこと。このヒストリック・コロンビア・リバー・ハイウェイは、それ以前の1913年に州と郡で工事が開始され、1922年に完成しました。ポートランド市内から東へわずか17マイル(約27キロ)の地点であるにも関わらず、美しい景観が見事に保存されています。
Sandy River Bridge
サンディ・リバー・ブリッジ
サンディ・リバーがコロンビア・リバーに合流する地点のすぐ近くの町トラウトデール(Troutdale)にある橋。バンクーバー船長が率いる探検隊が H.M.S. Chatham から雪をかぶった山を発見したのは1792年で、イギリス海軍のサミュエル・ロード・フッド副将軍にちなんで、マウント・フッドと名づけられました。ここから "National Scenic Area" が始まります。
Chanticleer Point
シャンティクリア・ポイント
Historic Columbia River Highway を東へ向かうと、最初に行き当たる見晴台。クラウン・ポイントの展望台が見えます。
Larch Mountain Sherrard Point
ラーチ・マウンテン・シェラード・ポイント
シャンティクリア・ポイントの東、クラウン・ポイント・ビスタ・ハウスに行く手前の右手から始まる Larch Mountain Road を車で14マイル(約22.4キロ)進んだところにあるのが、ラーチ・マウンテン。その駐車場から約20分ほどのハイキングで、オレゴン州とワシントン州の山並みを見渡せるシェラード・ポイントに到着します。
Crown Point Vista House
クラウン・ポイント・ビスタ・ハウス
vistahouse.com
コロンビア渓谷地域で最も人気の高い撮影スポットがここ、クラウン・ポイント州立公園にあるビスタ・ハウス。1918年に初期のパイオニアたちを記念してコロンビア川の水面から733フィート(約223メートル)の断崖の上に建てらたこの八角形の石造りの資料館・展望台は、2006年には修復工事を終えて再オープンしました。コロンビア川やカスケード山脈の大自然を一望できることから、コロンビア景勝道ドライブの休憩の場所としても利用されています。国定史跡にも指定されています。
Latourell Falls
ラトゥレル滝
落差約249フィート(約75メートル)のこの滝は I-84 を東へ向かい、Exit 28 (Bridal Veil)で降りた後、Columbia
Gorge Scenic Highway を約3.2マイル(約5.1キロ)走ったところにあります。トレイルを少し歩くと、滝を近くで見ることができ、滝つぼのそばまで行くこともできます。
Bridal Veil Falls
ブライダル・ヴェール滝
落差は上の滝で60~100フィート(約18~30メートル)、下の滝で40~60フィート(約12~18メートル)ありますが、豊かな水が絶え間なく流れ、二段階になっている様子から、『Bridal Veil』(花嫁がかぶるヴェール)という名前がつけられています。道路から林の中を約0.35マイル(約500メートル)歩くと、滝を見ることができます。苔むした岩の間を流れる滝は神秘的で美しく、見とれてしまうはずです。
Wahkeena Falls
ワーキーナ滝
マルトノマ滝の約0.8キロ西側にある滝で、落差は242フィート(約73メートル)。すぐ前に駐車することができ、ワーキーナ・ピクニック・エリアからも見ることができます。「ワーキーナ」とはネイティブ・アメリカンのヤカマ族の言葉で「最も美しい」という意味。曲線を描いて流れ落ちる滝は、川に流れ込むようになっています。ここから東へ0.5マイル(約800メートル)のトレイルは、苔むした岩壁を伝って流れる水を眺めながら歩くことができます。
Multonomah Falls
マルトノマ滝
www.multnomahfalls.org
常に豊かな水が流れる滝としては全米2番目の高さを誇り、コロンビア峡谷沿いにある滝の中では最大級。高さ620フィート(約199メートル)のラーチ山からまっすぐ流れ落ちるこの滝は、毎年約200万人の観光客が訪れる、オレゴン州の名勝地の一つです。滝の真ん中にかかるイタリアの石屋が作ったベンソン橋は有名(1914年に完成)。ここから滝つぼのすぐ横まで行けるトレイルが続きます。このトレイルは、ラーチ・マウンテン、またはワーキーナ滝につながるようになっています(約6マイル:約9.6キロ)。滝の麓には米国の歴史登録財でもあるマルトノマ・フォールズ・ロッジがあります(1925年に完成)。ここにはコロンビア・リバー・ゴージにある全ての種類の岩が展示されているのでぜひチェックしてみましょう。
Horsetail Falls
ホーステール滝
マルトノマ滝から東へ約2.5マイル(約4キロ)のところにある滝。『horsetail』 は、馬の尻尾という意味。落差は176フィート(約53メートル)。ホーステール・クリークに流れこんでいます。
Ponytail Falls
ポニーテール滝
ホーステール滝から続く非常に険しいトレイルを0.5マイル(約0.8キロ)進むとある滝。滝の後ろに入ることもできます。
Bonneville Locks & Dam
ボネヴィル・ロックス & ダム
www.nwp.usace.army.mil/op/b/home.asp
強力な勢いで流れるコロンビア川の流れを止めるため1937年に建設されたボネヴィル・ダム。これによって水力発電が始まったが、本来の自然ネイティブ・アメリカンの漁場35ヵ所が浸水してしまっいました。米国陸軍工兵隊は別の漁場を提供することを約束しましたが、それが始まるには何年もの月日を要している。季節によっては鮭やスチールヘッド、チョウザメなどが見られます。
Cascade Locks
カスケード・ロックス
www.cascadelocks.net
www.portlandspirit.com
www.portofcascadelocks.org
カスケード・ロックスという町は、コロンビア・リバーにかかる橋 『Bridge of the Gods』 のたもとにある。この橋がこのような名前で呼ばれているのは、ネイティブ・アメリカンの伝説によります。この町からは毎日出港するスターンウィーラーの本格的なクルーズが楽しめます。
更新:2022年5月