オレゴン州最大の都市で、経済・金融・観光の中心、ポートランド。「ヒッピーっぽくて、ちょっと変わったところが自慢」というカルチャーがあるんです。ここではちょっとまじめにポートランドについてまとめてみました。
ポートランドの大きさ
ワシントン州の南にあるオレゴン州は、日本の四国と九州をあわせたぐらいの大きさです。オレゴン州最大の都市ポートランドは、シアトルの175マイル(約282km)南にある、経済・金融・観光・食の中心。市の面積は145平方マイル(380平方キロ)で、大河コロンビア・リバーの支流であるウィラメット・リバーを挟んで大きく5つのエリアに分かれますが、その中にユニークなネイバーフッドがたくさんあります。
ポートランドの人種構成
2020年国勢調査によると、市内の人口は約65万人。ポートランド~バンクーバー(ワシントン州)~ヒルズボロ(オレゴン州)大都市圏(MSA)の人口は約251万人で、全米25位。ちなみに、ワシントン州のシアトル~タコマ~ベルビュー大都市圏の人口はその約1.6倍の約402万人で、全米15位です。人種では白人が圧倒的に多く、75.3%を占めています。日本人を含むアジア系は8.7%となっています。
ポートランドの気候
秋から春にかけては雨が多いですが、年中を通して穏やかな海洋性気候は、ワシントン州のシアトルとよく似ています。平均気温は、最も暑くなる8月で華氏56度~華氏80度(13~27C)、最も寒くなる1月で華氏34度~華氏45度(1~7C)。ベストシーズンは5月~10月頃。冬は氷点下になることはほとんどなく、雪が降るのは平均して年に5日間程度ですが、たまに大雪に見舞われることもあります。
住みやすい街づくり 1970年代に始まった都市計画
ポートランド市が住みやすい街づくりに向けて変化し始めたのは1970年代。都市成長境界線を引いて開発を管理することで景観を保存し、商業・産業施設と住宅のバランスを取っていること、そしてストリートカー(路面電車)・バス・電車を採り入れた交通システムがあることなどが高く評価され、サステナビリティに向けた取り組みとともに、都市計画の模範として研究されています。
自転車の利用が盛んで、自転車通勤をする人も多いです。ニューヨーク・タイムズによる2021年の「サイクリストにベストな街」ランキングでは、サンフランシスコに次いで全米2位に選ばれています。市内は平坦で、1ブロックの幅が通常のブロックの半分にあたる60メートルであることから、「歩きやすい」と言われます。
ポートランドはグルメ都市
また、ポートランドは全米に知られるグルメ都市でもあります。ローカルの食材に対する愛があり、さまざまなネイバーフッドで、ローカルの生鮮食品や加工食品を販売するファーマーズ・マーケットが開かれています。ファーマーズ・マーケットのいいところは、生産者に直接会えること。そんなローカルの食材を使ったレストランはレベルが高く、全米に知られるシェフも多くいて、さまざまな食のイベントも開催されています。もちろん、クラフトビールやコーヒーも欠かせません。
食べ物の屋台フード・カートを集合させたカジュアルな食事スポットの『ポッド』(pod)もユニーク。市内のさまざまなネイバーフッドに、趣向を凝らした新しいポッドが作られ続けています。トラベル・ポートランド観光局の公式サイトで、ネイバーフッドや食べたいものの条件を設定して検索してみてください。
消費税なしでお買い物
オレゴン州には消費税(sales tax)がないので、買い物もさらに楽しくなります。特に手作りで質の高い商品が多いのが、ポートランドを「全米一のハンドクラフト都市」と言わしめる理由。全米展開するデパートメントストアでの高級品から、ローカルのクラフトまで、消費税なしで買うことができます。