Studio Mene and Counseling Services
高田 Dill 峰子さん
Mineko Takada-Dill, MA, LMHC, ATR
カウンセリング:
Rockwood Office Park
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アート・セラピー・スタジオ:
7048 27th Avenue NW, Seattle, WA 98117
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高田さんへのご質問はこちらからお送り下さい。
Q:最近イライラして、よく眠れません。いつの間にか間食が増え、体重が増えてしまいました。その上、イライラが子供に伝染して、家族全員で喧嘩ばかりしています。どこから手をつければよいでしょうか。
A: 「最近どんな事がストレスになっていますか?」
カウンセリングでよくする質問ですが、意外と、「わからない」「そんなにストレスはありません」といった答えが返ってきます。ここでいうストレスとは、「嫌だな」と思うこと、イライラさせられること、腹がたつこと、心配なことなどのハッピーではない出来事ですが、カウンセリングの中で話を進めていくと、「そういえば・・・」と思い当たる事がたくさん出て来たりします。
自分にストレスがあるかどうかの自覚がないと、ストレスは段々と違った形で、「助けてくれ」とばかりにいろいろな形で出てきます。眠れない、食欲の変化、腰痛や胃痛などの体の問題などはその良い例です。
ストレスとは毎日経験するものから、人生の転換期や近親者を喪うといった大変困難なものまで、さまざまな段階があります。日常的なものとしては、「渋滞で遅れそう」「横の斜線の車が無理やり自分の前に入ってきた」「警笛を鳴らされた」など、車での通勤中が一例です。「バス通学中に iPod を落として壊してしまった」などもそうです。毎日のちょっとしたストレスは結構あるものなのです。
家族関係、仕事関係、学校関係、友人関係などの問題は大きなストレス源です。怒りに発するストレスで、上手く怒りを発散せずに他人を怒らせるような行動を取ると、ご相談のような家族内での悪循環につながります。
金銭関係の問題は一番よくある、人間関係に悪影響を与えがちな問題です。将来への不安、日本との関係、年老いた両親のケアなど、不安から発するストレスは解消するのが難しいストレス源です。病気の方や慢性病をわずらっておられる方は、それが生活の一部になっているので、意外とそれがストレスである事を忘れがちです。
楽しい事でも、環境が変わるという観点から見ると、ストレスである一面もあります。楽しい、嬉しい(はずの)事に発するストレスというのはネガティブだと捉えられるかもしれませんが、長い間会っていなかった日本の家族の訪米などが挙げられます。楽しいはずの訪問が、自分の生活のパターンを変えなければならず、英語がわからないので頼り切られると、辛抱するのが難しくなった経験はありませんか?この分野には、初めての子供の誕生や、子供が大学に行く、日本へ帰国するなど、意外な事がストレスになっている事もあります。日本生まれの日本人にとっては、渡米や異文化の生活が根本的なストレスになっていることがあります。
「イライラはどこから来ているのでしょうか」というご質問ですが、まずどのようなストレスがあるか考えてみてください。自分のストレスと感情を理解し、それをどのように表現していくかが、解決の鍵となります。
これから暮れにかけては、楽しい、嬉しい(はずの)ストレス源がたくさんあります。サンクスギビング、クリスマス、大晦日、お正月は、家族の事を考えさせられる、ホリデーです。「誰かパーティに誘ってくれるだろうか」「日本の家族が恋しい」などの心配や寂しさに発するストレスもある時期です。ホリデーの過ごし方を早めに計画されることもおすすめします。
次回12月はストレス解消法についてお話しします。
掲載:2010年11月