Studio Mene and Counseling Services
高田 Dill 峰子さん
Mineko Takada-Dill, MA, LMHC, ATR
カウンセリング:
Rockwood Office Park
1409 140th Place NE, Bellevue, WA 98007
アート・セラピー・スタジオ:
7048 27th Avenue NW, Seattle, WA 98117
【電話】 (206) 276-4915
【メール】 info@studiomene.com
【公式サイト】 jp.studiomene.com
詳細プロフィールはこちら
高田さんへのご質問はこちらからお送り下さい。
「アメリカ人と結婚して18年になります。高校1年生で16歳の子供と小学6年生の子供がいますが、私たち夫婦はいつも喧嘩をしています。子供の年齢が離れているのは、もう一人子供がいればやり直せるかと思い、思い切って2人目を生んだからです。今でも、子供のために離婚に踏み切れません。最近、長男が大麻(マリファナ)を吸っていることが発覚したのですが、夫は「アメリカ人のティーンはそのくらいのことはするのは当たり前」と、請け合ってくれません。どうすれば、大麻をやめさせることができるでしょうか?」
A:大麻(マリファナ、ウイード、グラス)はワシントン州では21歳以上の成人の娯楽用での1オンスの購入は合法となっていますが、誰でもカジュアルに使っても良いものかは、アメリカのメディアでもよく取り上げられ、賛否両論となっています。
癌の治療の副作用などに効果があり、ワシントン州で許可されているメディカル・マリファナ(医療用マリファナ)の栽培のニュースなどもよく耳にします。
高校ではマリファナやコカインは簡単に入手でき、子供たちにとって、実際、お酒よりも簡単に入手できるものだとの認識さえあります。好きな映画俳優が吸っていたり、好きな音楽の中で歌われていたりすると、「マリファナはファッショナブルで、クールなものだ」とも感じ、他の子が吸っていると、自分もといった気持ちになったりします。友達から仲間はずれになりたくないという感情も働くかもしれません。
ここでよく考える必要があるのは、16歳の子供がどうしてマリファナを始めて、どんな効用を求めているのかということです。もし、「マリファナを常用したら、気持ちが落ち着く」といった理由で使用しているとしたら、子供が両親の仲たがいで、どのような環境に育ってきたかを考えてみましょう。「あなたのために、お母さんはあんな人と一緒にいるのよ」といったことを口にしたことはありませんか?麻薬の使用や家出をしてしまう子供たちは、麻薬を使う友人が自分のことをよくわかってくれる家族であるという認識を持っていることがあります。
麻薬に関する教育は、なるべく子供が幼い時に始め、真剣に話し合うこと、そして何か嫌なことがあったら親にいつでも相談できるという環境を作っておくことが必要です。ティーンの反抗期になってからでは、話をするのはとても困難です。まして、ご相談の場合、普段両親の仲が不仲で、話しても喧嘩になるといった環境な訳ですから、子供が親の言うことを聞く状況とは言えないのではないでしょうか。
「離婚はしたくないけれど、自分は悪くない、相手のせいだ」と考えていませんか?日本人同士の結婚でも、山あり谷ありです。国際結婚の場合、文化や言葉の違いがあるわけですから、それ以上に毎日お互いを知るためのコミュニケーションをとる努力が必要です。喧嘩をしないで、お互いを尊重しつつ、意見に違いがあることがわかりあえる関係こそが良い結婚なのではないでしょうか。離婚するしないよりも、どうすれば良い結婚が続けられるのか、どうすれば子供にとって安心でき、問題があってもうまく解決できると認識できる家庭が築けるかを考えてみてください。
掲載:2011年3月 更新:2019年7月