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相談「他人の目や評価が気になるなどの悪い癖があります」

ワシントン州認定ソーシャルワーカー
角谷 紀誉子さん

2019年3月15日付で、コンサルティングのサービスは終了しました。
【公式サイト】 www.successabroadcounseling.com

昨年シアトルに9ヶ月留学していた29歳の女性です。私の悩みは「他人より優れていたい、目立ちたい」という気持ちが強いせいで、1)自分にプレッシャーをかけ、少しの失敗で自分を責める、2)自分を良く見せたいために他人に "No" と言えない、という悪いくせがあることです。どうすればよいのでしょうか。思えば「過去に自分を傷つけた誰々を見返したい」という復讐の気持ちが原因になっているのですが、この気持ちは薄れるどころか、年々強まってきており、自分でもどうすればいいのかわかりません。

回答:人に傷つけられたり、裏切られたりすると、怒りや恨みの感情を抱くのは当然です。 『怒り』 は心のエネルギーで、復讐しよう、見返してやろうと、何かを始める原動力や動機になり、奮起させるという面で、それ自体は悪いことではありません。ただ、何が復讐なのかというところが問題です。

あなたの場合、他人より優れることや目立つことが復讐であるようで、それでは必然的に、他人の目、他人の評価が行動の基準になります。例えば学校でいい成績を取ること、かっこいい肩書き、給料の額、上司に褒められること、他人に羨ましがられること、好かれること、感謝されることなどが、あなたの行動を決めているのではないでしょうか。だから、人に何かを頼まれると "No" と言えないし、何か失敗すると、他人はあなたを批判したり見くびるだろうと思い込み、失敗した自分を責めてしまうのです。そして、あなたにとっての仕事や職種は、あなたが好きでやりたいからというのではなく、他人がどう思うかで決めているのではないでしょうか。結局、このままでは、あなたは 『世間体』 と 『他人』 のための人生を歩んでしまいます。 『自分の人生』 を歩き始めなければ、いくらあなたが他人に優しく、"No" と言わず、かっこいい仕事でいい給料をもらっても満足できません。なぜなら、あなたの幸せ・成功は他人次第だからです。他人が評価してくれなければ満足できないし、少しでも批判的なことを言われると一気に落ち込んでしまうのです。

では、どうすれば 『自分の人生』 が見つかるのでしょうか?多くの留学生は、留学を決めてからとにかく必死だったと言います。あなたも、シアトルに留学する前、ビザや入学手続きなどの準備をしている時、アメリカ生活に向けて一生懸命だったでしょう?その間、苦労やカッコ悪さ、他人の目や意見は、まったく気にならなかったのではないでしょうか。その時のあなたは颯爽と走るサラブレッドだったのです。サラブレッドは前しか見えないような目隠しをしてレースに出ます。それは馬の気が散るからです。人間もそうで、目標が定まったら、周りの目や批判、評価、中傷を気にしない 『心の目隠し』 が必要です。あなたは留学を終えて、次のレースが見つからず焦っているのです。だから他人のレースが気になって、彼らのレースに参加しているのです。今、あなたがやらなければならないのは、あなた自身のレースを見つけることです。そして自分のレースを走ること・・・あなたの実力や可能性を最大に使って何かをやり始めることで、幸福感・達成感・満足感が得られるのです。そして、結果的にあなたが幸せになることが最大の復讐にもなるのですよ。

掲載:2003年4月

コラムを通して提供している情報は、一般的、および教育的情報であり、読者個人に対する解決策や法的アドバイスではありません。 このコラムから得られる情報に基づいて何らかの行動を起こされる場合は、必ず専門家に相談するようにしてください。



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