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相談「ホストファミリーとの生活習慣があわず、困っています」

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ワシントン州認定ソーシャルワーカー
角谷 紀誉子さん

2019年3月15日付で、コンサルティングのサービスは終了しました。
【公式サイト】 www.successabroadcounseling.com

ホストファミリーのファミリー・ルールが厳しくて悩んでいます。ディナーのために午後6時までに帰らないといけないのですが、ホストマザーが夜間クラスをとっていることもあり、午後6時にディナーを食べたためしがありません。彼女が帰ってくるまでおなかを空かして午後9時ぐらいまで待っている状態です。これも、まだ25歳の自分にとっては非常につらくて不健康なことですが、ホストファーザーはそんなことおかまいなしです。さらに、最近ホストファーザーが超特大テレビとスピーカーを購入し、大音響でテレビを見ているので、同じ階にある僕の部屋では、勉強どころじゃありません。だったら学校で勉強した方がいいのですが、それも許されません。とにかく留学の本分がだんだん損なわれています。そこら辺を除けば、おいしいご飯もきちんと作ってくれて、優しくて、とってもいい家族です。しかしいったいどうしたら、勉強する環境を作ってくれるようになるでしょうか。または、そういう環境に身を置くことが、家族とご飯を食べることよりも優先される時があるのだ、ということをわかってもらえるでしょうか。ホストファミリーには子供がいません。

回答:学生とホストファミリーとのトラブルはさまざまなものがあります。特に時間・食事・騒音は最も多い問題です。アメリカ人の文化は「文句があれば言うこと」です。それに対して日本は「他人の身になって考える」文化です。アメリカ式に言うと、あなたが学生で勉強しなければならなくても、特大テレビを楽しむのは彼らの権利です。でも、そこに、あなたの学生としての権利もあるのです。午後9時までお腹を空かせて待たなければならない、そしてその後テレビがうるさい、となれば宿題どころではありません。

そこで、あなたがしなければならないのは、「ルールで午後6時までに帰宅とありますが、午後9時まで食事を待つのはお腹が空き過ぎて辛い」ということと、「テレビの音が大きくて勉強に集中できない」という2点を、あなたの解決案と共に彼らに話してみることです。ただ文句を言うだけでなく、「あなたたちの立場もわかるが、自分の立場もあるのだ、そこで、こういう風にしてみてはどうか」、というふうに話し合うことができれば、けんかにならずお互いが歩み寄る、「ポジティブな妥協案」が出てくるはずです。

こういったトラブルがいやで、アパートに引っ越してしまう日本人留学生が多いのは残念です。アメリカ人と一緒に住むことは、彼らの文化を経験できる貴重な機会です。がんばって、いいネゴシエーターになりましょう!

掲載:2001年2月

コラムを通して提供している情報は、一般的、および教育的情報であり、読者個人に対する解決策や法的アドバイスではありません。 このコラムから得られる情報に基づいて何らかの行動を起こされる場合は、必ず専門家に相談するようにしてください。



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