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相談「結婚生活13年目でアメリカに移住して1年。アメリカ人妻に離婚を要求されています」

ワシントン州認定ソーシャルワーカー
角谷 紀誉子さん

2019年3月15日付で、コンサルティングのサービスは終了しました。
【公式サイト】 www.successabroadcounseling.com

はじめまして。結婚14年目の日本人男性です。日本からアメリカに引っ越して一年目なのですが、アメリカ人の妻から離婚宣言されました。原因はボーイフレンドができたことのようです。私は現状がまったく理解できず、まだ夢の中の出来事のようです。現在、離婚前提に別居中ですが、このことに自分自身どう対処して良いのかまったくわかりません。頭では理解しているのですが心の方が理解できずとても苦しいです。今後の生活のこと、子供のこと、裁判のことなど考えると不安で押しつぶされそうになります。

回答:あなたが今抱えているのは、「離婚」というショックだけではありません。結婚してすぐにアメリカに移り住むのとは違い、13年も日本で結婚生活をした後、アメリカに引っ越すのは非常に大きな人生の変化です。日本を出る決心をすることから始まり、日本での生活を精算する作業や人との別れ、それだけでも並大抵のことではないのに、特にこの一年にわたるあなたと子供達がアメリカに適応するために通らなければならなかった道のりを考えると、想像を絶するほどの苦労があったと思います。その上、妻の浮気による離婚宣言は、まるで、マラソンを走りきって息も絶え絶えの人に、「ゴールはここではないよ」と冷たく突き放すようなものです。

日本でアメリカ人女性と結婚し、日本ではうまく行っていた関係が、アメリカに来るとギクシャクするのはよく見られる問題です。それは、日本であった人間関係のバランス(夫の国で暮していたので、アメリカ人妻は日本人夫に頼っていたこと)が、アメリカに来ると逆転してしまうからです。「日本にいた時は頼れる夫だったのに、アメリカに来てからどうも頼りない。夫の英語や知識で電話局や不動産屋と交渉されるのは信用できない」と妻は自分の国に戻って水を得た魚のようにふるまい始め、それによって夫は自信をなくし、「僕は日本で持っていたものをすべて君のために捨てて君の国に来てあげたのに、その態度はどういうことだ」と反論すると喧嘩になるというパターンがよく見られます。

「住む国と文化が変わったことで2人の関係も影響され変化するのは当然で、その変化に2人共が適応し成長しなければならないのだ」とお互いに努力することができれば、このストレスな時期を乗り切ることができます。しかし、「あなたは変わってしまった。私には好きな人ができたから離婚して」では、理解できませんし釈然としないのはあたりまえです。

離婚を承諾する前に、アメリカに引っ越すことを決めたあたりからの2人の経緯や家族の努力と苦労を、結婚カウンセリングの場などで話し合う必要があると思います。このままでは、あなたは納得いかないし、子供達は親の問題で2つの国の間を振り回されることになります。あなたの妻は彼女の意志で日本人と結婚し、夫と子供達を結婚13年目にしてアメリカに連れてきた事実に責任を持ち、少なくとも話し合いに応じるべきだと思います。

ここからは体力と精神力の勝負です。くれぐれも健康に気を付け、暴飲暴食や喫煙を控え、なげやりになったり、やけになることのないようにしてください。一人でカウンセリングに行って、思いのたけを話し、自分の頭を整理することも大切です。建設的なストレス解消法もいろいろと考えてみてください。そして、いい弁護士を見つけることも必要です。

掲載:2004年9月

コラムを通して提供している情報は、一般的、および教育的情報であり、読者個人に対する解決策や法的アドバイスではありません。 このコラムから得られる情報に基づいて何らかの行動を起こされる場合は、必ず専門家に相談するようにしてください。



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