ワシントン州認定ソーシャルワーカー
角谷 紀誉子さん
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実家が裕福だったため、何不自由なく、のんびり自由に、争うことを知らず育ってきました。何でもマイペースでやってきたことは仕事にも影響しており、私自身は一生懸命のつもりが、何か一つ遅れています。それが原因で信用をなくし、仕事をくびになったこともあります。自分に自信も持てず、経済力もなく、どうしてよいかわかりません。
回答：この質問からは、「自分は人並みに暮らしたいが、それができない」という雰囲気が感じられます。しかし実際は、社会に出る、人とうまくやる、同じ仕事を続ける、などといったことに対して、あなた自身が魅力を感じていないように思われます。何不自由ないのんびりした生活と、幸せであるとか、有意義な人生であるとかいった人生の質とは別ものです。与えられたからといって、それが自動的にいい人生だとは言えません。裕福な実家で育ったせいか、あなたには、「欲」がないのです。「欲」というと聞こえが悪いかもしれませんが、欲がなければ何も始まりませんし、欲があるからこそ人間は変わることができ、大きなことができるのです。
これからの人生で、「やってみたい」「欲しい」「行きたい」といった「欲」を探してください。あなたに「どうしてもこれが欲しい」というものが見つかれば、そのために人とうまくやらなければならないならそうするでしょうし、遅れてはまずいのなら絶対に間に合うようにするはずです。それが「欲」です。あなたの欲しいものは、人と同じではありませんし、意外なものであってもかまいません。あなたが欲しいものに向かって努力している時、そしてそれを手に入れることができた時、あなたに自信がついていくのです。
掲載：2005年10月
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