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第6回 アメリカの不動産ローンでよくある質問

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今回は、不動産ローンでよくあるご質問にお答えします。

モーゲージ・ポイントって何?

ローンを組むにあたって、「モーゲージ・ポイント」はよく聞かれる言葉です。モーゲージ・ポイントには、”Discount Point”(ディスカウント・ポイント)と “Origination Point”(オリジネーション・ポイント)の2種類があります。1 Pointとは借入額の1%です。

Discount Point(ディスカウント・ポイント)
ディスカウント・ポイントとは、ローン額に対する金利を下げるためのポイントで、このポイントを購入して金利を下げることができます。これは、”Buy Down” と呼ばれます。例えば、1 Point を購入して0.25%低いレートをもらうとします。長い目で見るとレートを低くしたことで払う利子が減るわけですから、お金を節約できることになります。でも、このローンをどのくらい長く続けて支払うかによって、得にならない場合もありますから、専門家に計算してもらい、理解してから、この Point を購入することをお勧めします。

Origination Point(オリジネーション・ポイント)
これはローンを組むための手数料ですが、支払う方が良い場合と悪い場合があります。一般に、支払った方がレートの低いローンが組めることになります。しかし、「この Point がないから “Free”(無料)」ということではありません。支払った場合と支払わない場合を比べて計算してもらうことも可能ですので、支払った場合と支払わない場合のレートを比べてください。支払わない方のレートの方が高いはずです。支払ったほうが良い場合と悪い場合というのは、支払った時はその分、クロージングコストが増えるので、クロージングコストを増やせない時は、支払わないという選択もあるのを知っておくのもいいと思います。

Appraisal Report って何?

家の価値を調べる資格・免許を持つアプレーザーという仕事をする人に依頼します。すると、アプレーザーは20ページにもわたるレポートを制作します。過去6ヶ月ぐらいの間に、その物件の近くで同じような年代、同じような広さの家がいくらぐらいで売れているかを調べます。それをもとにして、例えば、暖炉の有無、ガレージの有無などの家の良し悪しを計算して、その物件の価格を計算するわけです。

家を買う場合、ローンの組み換えをする場合、どちらもこちらの期待する価格を出してくれるとは限りません。あくまでもアプレーザーの意見と言ってしまえば、それまでですが、私の25年近い経験ではこのプロセスのやり直しをしたことは2回しかありません。

特に購入をする場合、売り手にこちらのオファーを受けてもらおうと思ってやたらに買値を高くしても、アプレーザーの価格は高くは出ません。ローン会社は低い方の価格に対して何%と借入額を計算しますから、上乗せした分までローンがとれると思うのは間違いです。その分は現金を出すことになりますから、気を付けてください。

自分にとってベストのローンプログラムは?

大手の銀行に行くと、お決まりのプログラムしかありません。ブローカーに行くと、銀行にないプログラムもたくさん提供してくれます。特に自営業の方は収入の計算が給料取りとは違いますので、ブローカーの方が親切にいろいろのやり方を紹介してくれるでしょう。また、私の勤務先の Directors Mortgage のように、銀行とブローカーの両方のプログラムを扱っているところもあります。お客さんの話をよく聞いて親身になって相談に乗ってくれるローンオフィサーとよく相談して決めることをお勧めします。
どこのローンオフィサーも免許を取得し、責任を持って仕事をしていると思います。ローン会社の名前を知っているかどうかで選ぶよりも、ローンオフィサーが自分の状況や希望をよく理解してくれるかが大事だと思います。

掲載:2018年9月

みつこ・ミラー(NMLS 107855)
シニア・モーゲージ・スペシャリスト
ディレクターズ・モーゲージ(NMLS 3240)
11400 SE 8th Street, #400, Bellevue
直通:(206) 679-3371
メール:mitsuko.miller
公式サイト:www.directorsmortgage.com

※当コラムを通して提供している情報は、一般的、及び教育的情報であり、読者個人に対する解決策や法的アドバイスではありません。

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