第10回　62歳以上のシニア向け住宅ローン 「リバースモーゲージについての誤解トップ10」

リバースモーゲージが初めて使われたのは1989年。それ以来、いろいろなことが言われているようです。今回は正しく理解していただけるよう、一般に言われていることで最も多い誤解のトップ10についてご説明したいと思います。

1. 1. 銀行または政府が私の家を所有している。
      家の所有主は、あくまでもリバースモーゲージを所有している家の持ち主です。所有主に100%の所有権があります。銀行はお金を貸している立場で、普通のローンと同じです。
   2. 毎月の返済を必要とする。
      支払わなければならないものは、固定資産税と火災保険。そして、もしあればの話ですが、HOA Dueと必要に応じたメンテナンス費です。これらはローンがなくても家を持っている限り払うものと同じです。
   3. 自分が死亡した後は、残された家族が借金を払わなければならない。
      リバースモーゲージは“Non-recourse Loan”と言って、政府に保証されており、家を売った後、借りている額が家を売った額を上回り、差額を払えなかったとしても、残された家族が支払い責任を問われることはありません。
   4. クレジットが悪いからリバースモーゲージは使えない。
      普通のローンとと違って、シニアの人たちが安心して家に住めるようにガイドラインが定められています。
   5. リバースモーゲージをもらうには、家にローンが残っていてはいけない。
      普通のローンの残額を含めて、リバースモーゲージに組み替えることができます。よってリバースモーゲージに変えた時点から毎月のローンの返済がなくなります。
   6. リバースモーゲージは高い。
      HUDとFHA により法律やガイドラインが変わり、一般に使われているFHA のローンとほとんど変わらなくなりました。
   7. リバースモーゲージを家につけると、子供たちに残すものがなくなる。
      リバースモーゲージを使って生きているうちに遺産を分けることもできます。亡くなった後に分けるのではなく、生きているうちに分けることを利用される方もいます。
   8. リバースモーゲージがあると家を売ることができない。
      普通のローンと同じく、売れた時点で返済をすればいいのです。返済をすることによってのPenaltyなどもありません。
   9. Lenderが変わるとリバースモーゲージの条件が変わる。
      これも普通のローンと同じく、他のLenderに代わっても何も変わりません。普通のローンと同じく、レートが下がったりした時などにリファイナンスができます。
   10. Social Security やMedicareに差し障る。
       リバースモーゲージは、生活費に充てたとしても収入とは見られません。あくまでもローンですので税金もかかりません。詳しくは会計士にご相談ください。

巷の噂に惑わされないよう、しっかり事実を把握して将来の計画をしていただきたいと思います。ファイナンシャルアドバイザーや会計士など、専門家の力を大いに利用しましょう。

掲載：2019年1月