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断乳・卒乳後の乳房のケア

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ナースプラクティショナー・助産師・看護学博士
押尾 祥子さん

Sachiko Oshio, CNM, PhD, ARNP

Nadeshiko Women’s Clinic
【メール】 info@nadeshikoclinic.com
【公式サイト】 www.nadeshikoclinic.com
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「断乳」は親が決めた時期にやめること、「卒乳」は母子ともに母乳をやめる準備ができていて、だんだんにやめていくことです。

母乳をやめる時期は「いつが良い」とは、一概に言えません。赤ちゃんの生後6か月目かもしれませんし、3歳半の時かもしれません。やめる日までに一日に一回だけの授乳に減らしてあれば、やめた時にそれほど乳房が痛くならないのが普通です。でも、急にやめると、乳房がパンパンに張って、とても痛くなり、少し熱が出ることもあります。イブプロフェン(Ibuprofen)を1-2錠ずつ4時間ごとに飲むと、痛みが抑えられ、熱も下がり、少し楽になります。乳房の一部だけが赤くなって痛くなり高熱がある場合は、乳腺炎の可能性があるので、主治医に連絡しましょう。

女性の健康

乳房が張りすぎて硬くなっている時は、キャベツ湿布が効果があります。これは、キャベツの葉をまな板の上に置き、ビール瓶などを使ってゴロゴロと少しつぶし、そのまま乳房にあてます。20分ぐらいでキャベツがしおれてくるので新しいものに変えて、さらに20分間ほど乳房にあてます。乳房が熱をもってはいけないので、キャベツをラップで体に巻きつけたりせず、また、乳首の上は避け、スポーツブラで固定するのがおすすめです。これを1日に2-3回すると、分泌量が大分減ります。

ペパーミント(Peppermint)の湿布も効きます。ペパーミントのお茶では弱すぎるので、エッセンシャルオイル(Essential Oil)を買ってきましょう。洗面器に3分の1ぐらい水をはり、そこにエッセンシャルオイルを5-6滴垂らし、布オムツやおしぼりなどをその水に浸して軽くしぼります。この量で5回分ぐらいのミント湿布が作れるので、ジップロックに入れて冷蔵庫に入れておき、一日に2-3回湿布をしてみましょう。

また、セージ(Dried Sage)というハーブを摂取すると、母乳の分泌量が減ります。これも一般的な香辛料売り場で売られています。小さじに4分の1ぐらいをトマトジュースやV-8にまぜ、一日に2-3回飲みます。2-3日で効果があるはずです。

それでも張りすぎてはじけそうな感じがするときは、軽く搾って圧抜きをしましょう。母乳は搾れば搾っただけまた分泌されるので、乳房が柔らかくなるまで搾ってしまっては逆効果です。最初は一日に何回か搾る必要があるかもしれませんが、次第に回数を減らし、搾る時間も減らしていきましょう。3日間搾らなくても硬くならなくなったら、もう搾乳をやめても大丈夫です。「残った母乳を搾り切っておかないと、後で弊害がある」と日本では言われているようですが、科学的な根拠はありません。

掲載:2015年12月

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