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アメリカでの出産を考えている女性のために 第1回 妊娠・出産に備えて(1)

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ナースプラクティショナー・助産師・看護学博士
押尾 祥子さん

Sachiko Oshio, CNM, PhD, ARNP

Nadeshiko Women’s Clinic

【メール】 info@nadeshikoclinic.com
【公式サイト】 www.nadeshikoclinic.com
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妊娠出産にそなえた健康な身体作り

なぜ、健康になることが必要なのでしょう?それは、妊娠中のあなたの健康が子供の将来に大きく影響するからです。妊娠初期には、母親の食べた物が胎児に大きく影響するという説がありますし、母親が妊娠中にやせ過ぎだったため出産時体重が標準を下回る子供は、後に高血圧や心筋梗塞を起こしやすいといという研究結果が発表されています(Barker Hypothesis)。また、妊娠中に糖分を採りすぎると、その子供が成人になってから糖尿病になりやすいこともわかっています。さらに、妊娠中に強いストレスを感じていたり、ひどい欝になっていたりすると、その子供が思春期になったころに鬱病になりやすいということも指摘されています。

自分の家族の健康状態を知る

家族の健康も大切ですので、ダウン症、奇形などの有無、糖尿病、高血圧、ガン、甲状腺異常など、自分と夫の両親、兄弟、祖父母などの健康状態や死亡原因を知っておきましょう。なぜなら、妊娠に遺伝的に影響する因子があるかもしれないからです。

安全な社会・安定した家族関係

子供を産み、育てるためには、心と身体だけでなく、安全な社会、安定した家族関係なども必要です。「妊娠すれば、ボーイフレンドが結婚してくれるかもしれない」「夫との仲が冷えてしまったけれど、子供がいれば愛情が戻るかもしれない」「子供は母親である自分のことを無条件に愛してくれるから、さびしくなくなるだろう」「自分は子供がいないから不幸せ。子供さえいれば幸せになれる」というような理由で妊娠しようと思っている人は考え直しましょう。

妊娠出産というのは、心身ともに大変ストレスになる経験です。自分と一緒に子供を見守ってくれるシステムを確保しておきたいものです。

(2005年11月)

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