日本一小さな県である香川県出身で、同志社大学で商学を専攻している堀田哲郎さん。「洋画を字幕なしで観たい」という気持ちから英語を勉強し始め、「英語力を伸ばすこと」「異文化のコミュニティの中で生活すること」「日本で過ごしていたらできないし思いつきもしない何かをやること」という3つの目的を持って1年間ワシントン大学に留学しました。その経験を通して、「自分の意見や考えを相手に敬意を払いながらもはっきりと言えるようになった」「やりたいと思ったことに素直に取り組めるようになった」といった変化を感じています。
iLEAPでのインターンシップを選んだ理由を教えてください。
シアトルが「ソーシャル・イノベーションのシリコン・バレー」と呼ばれるほど、社会的企業や NPO で有名な地だということを、こちらに来てから知りました。そこで、ソーシャル・イノベーションに関わりがあり、かつ小規模で、自分が日本人であることが活かせるところを探した結果、iLEAP にたどり着きました。この分野の知識とネットワークを広げること、NPO で働くイメージをつかむこと、そして、今までインプットしかしていなかったマーケティングの知識を実践で試してみることを、大まかな目的にしていました。
インターンシップの内容や経験したことを教えてください。
iLEAP が提供している日本人学生向けのリーダーシップ・プログラム 『Social Innovation in Seattle』(通称SIIS)のプログラム・アシスタントとして、さまざまな業務を担当しました。プログラム開始前は、プログラムの準備に関するリサーチ、フライヤーやマニュアルの作成、Facebook での告知など。そして、実際にプログラムが始まってからは、プログラム参加者をあちこちに案内したり、プログラムのためのマーケティング用写真の撮影を担当したりしました。写真を撮るのが苦手なので、これには苦労しました。
インターンシップで、特に良かったと思えることはなんでしょう。また、それがどのように将来に役立てられると思いますか。
今の段階での自分の強みと弱みを理解できたことが良かったです。職員が10人以下という小さな組織で働いてみて、メンバーそれぞれが自分の強みを活かせるポジションに就くことの重要性を実感をもって知ることができました。将来どんな組織に入るにしても、どんな生き方をするにしても、自分がどんな人間なのかを知らない限りは、満足のいく結果を出すのは難しいと思います。これからは自分の強みをさらに伸ばして、将来どんな組織に入っても自分なりの価値を出していけるようにしたいです。
プログラム・マネジャー、恵・エリクセンさんからのメッセージ
iLEAP でのインターンシップでは、プログラム参加者のお手伝い、運営のサポート、Facebook ページの管理、翻訳作業、マーケット・リサーチや資料作成などといった幅広い業務を通して、さまざまな側面から当団体の活動を学ぶことができます。リーダーシップ育成プログラムを提供していることから、インターンそれぞれが備えている能力や素質を引き出し、自分の方向性や強みを見つけていけるようにサポートしますし、インターンとも一対一でのミーティングを毎週行うなどしてコミュニケーションを密に取っています。これまで当団体でインターンシップをした学生は、iLEAP 卒業生のネットワークを活用し、社会的企業や NPO でインターンシップやボランティアをするなどして積極的に活動しています。また、その多くが当団体でのインターンシップ中に自分の価値観を明確にし、それに沿った就職先を見つけているようです。
掲載:2013年9月