堀田祐史(ほりた・ゆうし)さん
【学校】 Bellevue College
【留学開始】 2016年4月
【インターンシップの内容】 遠隔介護ハンドブック制作チーム
留学しようと思ったきっかけは?
小学3年生だった2002年に日韓ワールドカップを見てミーハーな気持ちでサッカーを始めました。思いのほかのめり込み、大学でも体育会に所属し、練習の毎日。体力面や精神面での成長など、多くををサッカーから得てきました。
でも、ある時、サッカーしかしていないことに気がついたのです。グローバル化が騒がれて久しいのに、英語を話せない。就活を間近に控えながらも、やりたいことがわからない。社会で働くにも関わらずビジネスに関する本は開いたことがない。
そんな中、アメリカの大学でビジネスに関する授業を受けられ、インターンとしても働くことができる、そんな留学プログラムの存在を知り、今後の進路を決める上でアメリカでの経験を活かしたいと思い、留学しました。
「遠隔介護ハンドブック制作チーム」でのインターンシップを選んだ理由は?
「遠隔介護ハンドブック」は、海外在住者が日本に住む家族をどのように介護できるのかを、ケーススタディを用いながらわかりやすく説明したもの。日本社会のグローバル化と高齢化という、2つの大きなトピックをつなげる重要な本です。僕は、「遠隔介護ハンドブック」制作チームの一員として、著者の角谷紀誉子さん、森山陽子さんと共に活動しています。
業務は大きく分けて2つあります。一つ目は、日系の企業や団体に伺い、ハンドブックの告知とクラウドファンディングでの資金援助をお願いすることです。アメリカで働く方々から直接フィードバックをいただける貴重な経験となっています。二つ目は、ハンドブックのPR戦略などの立案と実行です。営業活動とマーケティングのフィードバックをいただきながら業務を進められるので、勉強になります。
留学で学んだことは?
ビジネスに関わる機会が多い留学生活なので、ビジネスの難しさと面白さを体験することができています。今はまだビジネスを学び始めたところですが、これからもっと勉強していきたい。
それで、「遠隔介護ハンドブック制作チーム」とは別に、ベトナム系アメリカ人が経営するスタートアップでもインターンシップをしています。「遠隔介護ハンドブック」で得た経験を活かしながら、英語での業務に励んでいます。
アメリカで働くたくさんの方々にお目にかかることで、「人生なんでもあり」と考えるようになりました。誰もが知っている世界的企業で働く人、起業する人、インターネットで収入を得る人など、生計を立てる道は自分が思っていたよりも多様なんですね。「自分の道は自分で決める」という信念を持った人たちはとても魅力的で輝いて見えました。
自分が動けば新たな出会いや新たな道が見えてくるということを学んだ留学でした。
今後の目標は?
長年やってきたスポーツに、今後は競技者としてだけではなく、ビジネスという視点から関わっていきたいです。シアトルに住んで、スポーツチームのロゴを目にしない日はないという事実に感銘を受けました。スポーツ文化がさほど根づいていない地域でもシアトルのようにスポーツが人々の生活の一部となるように、スポーツビジネスの拡大に貢献していきたい。
また、日本の外に出てみて初めて見える日本の良い点や悪い点、特に地元である金沢の良い点や改善点を知ることができました。今後は世界での日本、あるいは石川県の存在感を高める活動もしていきたいと思っています。
掲載:2017年1月