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ワシントン州・シアトルで起業する時に「考慮すること&準備すること」まとめ

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ワシントン州での新たなビジネスの展開を考える際、ビジネス体制の選択や州政府からのライセンス取得はもちろん、移民法にも留意が必要です。ここでは、起業に不可欠なステップをご紹介します。

もくじ

1. 事業体を選択する

  • S-Corporation
  • C-Corporation
  • LLC
  • Partnership
  • Non-Profit Corporation

S-Corporation での事業は事業主が永住権か市民権を所有する必要があるため、外国人(永住権や市民権を所有しない人)がワシントン州で企業を設立する場合の選択肢は C-Corporation、LLC、Partnership に限られます。なお、S-Corporation と LLC は一般的に一重課税ですが、C-Corporation は起業者・経営者個人と企業の両方に課税される二重課税となります。

2. 起業者の氏名と人数、株の種類と数を決定する

起業者の氏名とその人数を決定します。また、Corporation の場合は、株の種類と数を決定します。

3. 定款(Articles of Incorporation)を提出する

定款(Articles of Incorporation)を、ワシントン州の州務長官事務所(Washington Secretary of State)に提出します。オンラインでも提出できるので、公式サイトをご参照ください
(Washington Business Corporation Act Title 23B)

これを提出して受理されると、ワシントン州が UBI (Unified Business Identifier: ビジネス鑑定番号)を発行してくれます。

起業者がワシントン州に居住していない場合や、自宅で仕事をしているため「会社の住所」がない場合は、ワシントン州に所在する登録代理人(Registered Agent)を選ばなければなりません。これにより、政府からの連絡はすべて登録代理人が受け取ることになります。

4. EIN を取得する

Employer Identification Number(EIN)は Federal Tax Identification Number とも呼ばれ、IRS(Internal Revenue Service: 米国国税庁)に申請して取得します。連邦政府に提出する税金関係書類に記載する必要があります。

5. 銀行口座を開設する

利用したい銀行で企業の口座(business bank account)を開設します。その際、前述の UBI と EIN を提出する必要があります。

銀行のサービスはそれぞれの銀行で異なりますので、詳細は銀行の公式サイトをご参照ください。

6. 雇用の予測を報告する

これによって従業員に対する保険や税金などが発生するため、事前に予測などを報告します。

なお、従業員が海外からの派遣である場合は、その従業員の就労ビザを前もって取得しておく必要があります

7. 州と市にビジネス・ライセンスの申込書を提出する

州と市にビジネス・ライセンスを申請します。ビジネス・ライセンスは、州と市に提出する税金関係書類に必要な書類です。

シアトル市:公式サイト
ワシントン州:公式サイト

8. 定款の細目規定(Bylaws)を作成する

定款の細目規定(Bylaws)は、通常、初回の株主総会・会合(起業後120日以内)までに作成する必要があります。

9. Operating Agreement や株主間契約書を作成する

オーナーが複数の場合は、Operating Agreement(LLC)や株主間契約書が必要となります。

なお、これらは州に提出する必要はありません。

以上のすべてをクリアすると企業の登録が済んだことになりますが、会社の設立には他にも考慮しなければならない書類などがありますので、個別のケースについては弁護士にご相談ください。

情報提供:シャッツ法律事務所 井上 奈緒子弁護士

当コラムを通して提供している情報は、一般的、及び教育的情報であり、読者個人に対する解決策や法的アドバイスではありません。 読者個人の具体的な状況に関するご質問は、事前に弁護士と正式に委託契約を結んでいただいた上でご相談ください。

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